セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

大腸(その他)2

タイトル 消P-635:

大腸憩室炎の再発に関する検討

演者 田丸 弓弦(広島市立安佐市民病院・消化器内科)
共同演者 永田 信二(広島市立安佐市民病院・内視鏡内科), 平野 大樹(広島市立安佐市民病院・消化器内科), 鳩岡 正浩(広島市立安佐市民病院・消化器内科), 宮木 英輔(広島市立安佐市民病院・消化器内科), 鴫田 賢次郎(広島市立安佐市民病院・消化器内科), 上田 裕之(広島市立安佐市民病院・消化器内科), 桑原 健一(広島市立安佐市民病院・消化器内科), 木村 茂(広島市立安佐市民病院・消化器内科), 辻 恵二(広島市立安佐市民病院・消化器内科), 大越 裕章(広島市立安佐市民病院・内視鏡内科)
抄録 【はじめに】食生活の欧米化に伴う大腸憩室の増加によって,大腸憩室炎は増加しているが,その特徴についての報告は少ない。【目的】大腸憩室炎の臨床的特徴から再発因子に関して検討する。【対象】当院にて腹部CT検査で大腸憩室炎と診断し入院加療した113症例。これらを用いて1)大腸憩室炎の臨床的特徴と,2)再発因子に関して検討した。検討項目は年齢,性別,BMI,喫煙,飲酒,便秘,発症から診断までの日数,WBC,CRP,部位,合併症(穿孔/穿通,膿瘍,狭窄など),抗生剤投与期間,入院期間,手術,再発。【結果】1)平均年齢は49.5±16.2歳,男性71例,女性42例であった。BMI:23.2±3.3kg/m2,喫煙(有66例,無47例),飲酒(有60例,無53例),便秘(有10例,無103例)で,発症から診断までの平均日数は3.6±3.4日であった。炎症反応はWBC:12,100±4,210/mm3,CRP:7.7±7.0mg/dl,部位は右側結腸93例,左側結腸20例で,合併症は17例(15.0%)で穿孔/穿通10例,膿瘍5例,狭窄2例であった。抗生剤投与期間は7.8±3.1日,入院期間は10.8±6.6日で手術(有7例,無106例),再発(有25例,無88例)であった。2)再発を認めた症例は25症例(22.1%)であった。単変量解析で有意差を認めた項目における再発率は,年齢:65歳未満25.3%(24/95),65歳以上5.5%(1/18),性別:男性28.2%(20/71),女性11.9%(5/42),便秘:有50%(5/10),無19.4%(20/103),CRP:5.6以下33.3%(19/57),5.6より高値10.7%(6/56),部位:左側結腸50%(10/20),右側結腸16.1%(15/93),抗生剤投与期間:7日以下33.3%(19/57),8日以上10.7%(6/56)であった。多変量解析で有意な項目は65歳未満,男性,左側結腸,抗生剤投与期間7日以下であった。【結語】大腸憩室炎の再発に関する臨床的因子は,単変量解析では65歳未満,男性,便秘あり,CRP:5.6未満,左側結腸,抗生剤投与期間7日以下で,多変量解析では65歳未満,男性,左側結腸,抗生剤投与期間7日以下であった。
索引用語 大腸憩室炎, 再発