セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

その他2

タイトル 消P-658:

超音波ガイド下経内頚静脈中心静脈ポート留置の検討

演者 村下 徹也(龍ケ崎済生会病院・消化器内科)
共同演者 佐藤 巳喜夫(龍ケ崎済生会病院・消化器内科), 吉田 和史(龍ケ崎済生会病院・消化器内科), 陶 経緯(龍ケ崎済生会病院・消化器内科), 海老原 次男(龍ケ崎済生会病院・消化器内科), 兵頭 一之介(筑波大・消化器内科)
抄録 【背景・目的】外来化学療法や在宅中心静脈栄養の増加に伴い中心静脈ポート(以下CVP)を造設する患者が増えている。そのためハイボリュームセンターでなくともCVP造設を行う施設が増加している。一方、超音波ガイド(以下US)下に血管穿刺を行ない、中心静脈カテール留置を行うことで安全性と留置成功率が高まるとの報告がみられる。本邦ではランドマーク法あるいは透視下に血管穿刺を行ったり、鎖骨下静脈よりCVP造設を行う施設が多いと推測される。US下穿刺では鎖骨下静脈より内頚静脈の方が容易なため、年間数十例のCVP造設を行っている当施設でUS下経内頚静脈CVP造設を行ない、その安全性と有効性について検討したので報告する。【対象・方法】2008年7月から2012年2月まで当科で造設したUS下経内頚静脈CVP患者連続70例(平均年齢71.9歳、男性40例、女性30例)を対象にレトロスペクティブな検討を行った。サイトライト5を用いて8FrバードポートTiグローションタイプ、6FrP-UセルサイトポートをUS下に留置し、造設成功率、造設時偶発症、早期偶発症(造設後1週間以内)、晩期偶発症(造設後1週間以降)を評価した。【成績】全例でCVP造設に成功した(研修医執刀15例)。造設時偶発症は認めなかった。1例に早期偶発症(カテーテル屈曲)を認め、3例に晩期偶発症(ピンチオフ1例、カテーテル感染1例、ポート部創傷治癒遅延1例)を認めた。カテーテル閉塞・断裂・臨床症状を有する血栓形成・注入不良はみられなかった。ポート造設1週間以降に頚部の違和感を訴えた患者はいなかった。【考察・結論】US下経内頚静脈CVP造設は造設成功率が高く、造設時および早期偶発症が少なく、晩期偶発症も経鎖骨下静脈CVPの報告と比し差はなかった。US下経内頚静脈CVP造設は小規模施設あるいは研修医でも安全で容易な手技と考えられた。
索引用語 中心静脈ポート, 超音波