セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

その他2

タイトル 消P-661:

当院における経胃瘻的腸瘻留置症例に関する検討

演者 吉村 光太郎(関中央病院・内科)
共同演者 福田 和史(関中央病院・内科), 安江 晃子(関中央病院・内科), 古田 守(関中央病院・内科), 植松 孝広(関中央病院・内科), 齊藤 雅也(関中央病院・内科), 山内 希美(関中央病院・外科)
抄録 [目的] 経皮的内視鏡的胃瘻造設術後,胃食道逆流による反復性誤嚥性肺炎により胃瘻栄養の継続が困難となった症例に対して,経胃瘻的腸瘻留置による肺炎再燃防止や栄養状態改善等の効果について検討した.[対象] 平成19年4月から平成24年1月までに当院において経胃瘻的腸瘻チューブを留置した9症例.[結果] 年齢は66歳から92歳で平均82歳.性別は男性2例,女性7例.基礎疾患は脳梗塞後遺症4例,認知症3例,統合失調症2例で,いずれも誤嚥性肺炎の症例であった.胃瘻造設後腸瘻留置までの期間は30日から2735日で平均581日であった. 腸瘻留置後生存期間は33日から1227日で平均423日であった. 腸瘻留置に伴う重篤な合併症は認めなかった.経胃瘻的腸瘻留置施行前後の検査所見では,白血球数について留置後白血球数の有意な低下が認められた.その他血清アルブミン値やCRP値については有意な変動はみられなかった.下痢の副作用は9例中3例に認められたが,ジェル型半固形栄養剤の使用により,軽減可能であり,経管栄養継続困難となる症例はみられなかった.[結語] 経胃瘻的腸瘻留置は比較的安全に施行可能であり,胃食道逆流による反復性誤嚥性肺炎の防止に有用である可能性が考えられた.
索引用語 経胃瘻的腸瘻, 誤嚥性肺炎