セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

その他4

タイトル 消P-671:

鍼の足三里(ST36)刺激による機能性胃腸症(FD)治療の可能性

演者 名越 淳人(右田病院)
共同演者 保坂 浩子(群馬大大学院・病態制御内科学), 草野 元康(群馬大・光学医療診療部)
抄録 【目的】以前、われわれはdysmotility-likeのFD患者の約1/3で血清モチリン値の低下と空腹期強収縮運動(interdigestive migrating contractions: IMC)出現の減少を報告した(M Kusano, et al, Am J Gastroenterol, 1997)。今回はFD患者に対する鍼治療の可能性を検討すべく、健常人における鍼刺激の影響を検討した。【方法】健常人19名(男性:10 名 女性 :9 名 平均年齢 29.0 ± 5.5 才 、H. pylori 陰性)を対象にした。消化管運動は12時間以上の絶食後、5チャンネル(5cm 間隔)の圧トランスジューサー(Medtronic Inc, USA)をX線透視下にて鼻腔より挿入し、胃体上部、胃体中部、前庭部、十二指腸球部、十二指腸下行脚の内圧を測定した。センサー挿入後1回目の胃から生じるIMCを観察した後、鍼刺激(Electric acupuncture stimulation, Ito Co, Ltd, Japan)を行い、観察は鍼刺激後2回目の胃から発生するIMCが出現するまで行った。消化管運動測定中10分間隔で採血し、血清モチリンをRIA法にて測定した。鍼刺激は両側のST36(ST群)かST36以外(nonST群)を、同一被検者で1週間以上の間隔を空け無作為に行った。【結果】IMC前の最大モチリン濃度は、ST群(109.9 ± 17.4 pg/ml)はnonST群 (92.8 ± 12.1 pg/ml)よりも有意に(p<0.05)高値であった。IMCの発現間隔やmotility index には差が認められなかった。【結論】健常人において足三里(ST36)への鍼刺激により血中モチリンは上昇した。血清モチリンが低下しているFD 患者では鍼治療が有効である可能性が示唆された。
索引用語 interdigestive migrating contractions, モチリン