セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

その他7

タイトル 消P-692:

当科における多発肝転移を有する神経内分泌腫瘍の検討

演者 杉山 智彦(岐阜大・1内科)
共同演者 荒木 寛司(岐阜大・1内科), 華井 竜徳(岐阜大・1内科), 中西 孝之(岐阜大・1内科), 永野 淳二(岐阜大・1内科), 河内 隆宏(岐阜大・1内科), 小川 憲吾(岐阜大・1内科), 久保田 全哉(岐阜大・1内科), 小野木 章人(岐阜大・1内科), 白上 洋平(岐阜大・1内科), 井深 貴士(岐阜大・1内科), 白木 亮(岐阜大・1内科), 大澤 陽介(岐阜大・1内科), 清水 雅仁(岐阜大・1内科), 森脇 久隆(岐阜大・1内科)
抄録 【目的】神経内分泌腫瘍(NET)において、多発肝転移を有し切除不能症例について検討を行った。【方法】2003年から2011年までの期間に診断された多発肝転移を有する神経内分泌腫瘍の5例を対象とした。男性3例、女性2例、診断時の年齢は42-61(平均年齢51.4)であった。【成績】主訴は腹痛・下痢が2例、腹部膨満感が1例、嘔吐が1例、低K血症が1例であり、5例の中で4例は腹部エコー、もしくは腹部CTにて多発肝腫瘍を指摘されている。原発部位は直腸1例、膵臓2例、中耳1例、不明1例であり、非機能性神経内分泌腫瘍2例に対して機能性神経内分泌腫瘍3例(ガストリン分泌2例、ACTH分泌1例)であった。病理診断でのMIB-1陽性率は10~20%が1例、5~10%が1例、1%以下が1例、不明が2例であり、WHO分類では高分化型神経内分泌癌(WDNEC)2例、高分化型神経内分泌腫瘍(WDNET)1例であった。治療としては、経過観察のみとなったのは2例、オクトレオチド+TAIを施行したのが1例、エベロリムス治療が1例、TS-1+GEM治療が1例であった。経過は経過観察症例の1例は診断後26か月で原病死しているが、他の症例は現在診断後110か月、13か月、8か月、3か月であるがNC、PDであり生存中である。また、2症例に関しては今後エベロリムス導入予定となっている。【結論】今回エベロリムスの承認、また今後スニチニブの適応承認によって切除不能な神経内分泌腫瘍に対する治療に期待ができると思われる。
索引用語 神経内分泌腫瘍, エベロリムス