セッション情報 シンポジウム1(消化器病学会・肝臓学会合同)

肥満と消化器疾患

タイトル 消S1-14:

病的肥満患者に対する内視鏡的胃内バルーン留置術の効果

演者 関野 雄典(横浜市立大・消化器内科)
共同演者 稲森 正彦(横浜市立大・消化器内科), 中島 淳(横浜市立大・消化器内科)
抄録 【目的】内視鏡的胃内バルーン留置術における、体重、内臓脂肪の変化と肝臓、骨格筋への影響および肥満関連健康障害を経時的に評価し、その有用性と肥満外科手術との位置付けを検討した。【方法】2009年3月から2010年9月までに当院で初回の内視鏡的胃内バルーン留置術を行った8名(男女比5:3、治療前年齢中央値39歳、身長169.5cm、体重117.6kg、BMI44.0kg/m2、超過体重54.4kg)を対象とした。治療は全例でBIB(inamed, Health-Allergan Medical, Santa Barbara, CA, USA)を用い、治療前、1、3、6ヶ月後に血液検査およびCT検査を行い、体重、内臓脂肪、肝臓容量、L/S比と各代謝項目、アディポカインを検討した。骨格筋に関しては腰多裂筋と皮下脂肪のCT値の比(MM/F比)を検討した。【成績】治療による体重減少中央値は8.6kg、BMI減少は2.82kg/m2、超過体重減少率は14.8%であった。体重、肝臓容量は治療開始後の1ヶ月間で有意に減少し、2ヶ月目以降は横ばいとなった。内臓脂肪は1ヶ月目に減少傾向を示すものの、6か月を通して有意差を認めなかった。L/S比は治療開始後1ヶ月で有意に改善したが、治療後半の3カ月で有意に増悪した。MM/F比は変化を認めなかった。肝酵素、糖代謝、脂質代謝に関しては有意な変化を認めなかった。アディポカインとしてはレプチンが1ヶ月目で有意な減少を認めたが、アディポネクチンは変化しなかった。【結論】内視鏡的胃内バルーン留置術は体重や肝腫大を改善させる低侵襲な治療法として有用である。内臓脂肪および肥満関連疾患の改善には、短期間の内視鏡的胃内バルーン留置術に続けての外科手術、あるいは薬物治療や運動療法との併用が適切であるかもしれない。
索引用語 内視鏡的胃内バルーン留置術, 病的肥満