| セッション情報 | 
    シンポジウム12(消化吸収学会・消化器病学会・消化器外科学会合同) 
        食欲・消化吸収をめぐる生理活性物質の新展開
        
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    | タイトル | 
    消S12-2:モチリンとグレリンのクロストークに関する検討
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    | 演者 | 
    松浦 文三(愛媛大大学院・地域生活習慣病・内分泌学)     | 
  
  
    | 共同演者 | 
    布井 弘明(愛媛大大学院・先端病態制御内科学), 恩地 森一(愛媛大大学院・先端病態制御内科学) | 
  
  
    | 抄録 | 
    【目的】モチリン受容体(MR)とグレリン受容体(GHSR)は同じclass I GPCRに属し,消化管運動機能調整に重要な役割を果たしている。MR作動性物質やGHSR作動性物質は,糖尿病性胃麻痺などの消化管運動障害例の治療に期待されている。演者らは,MRとGHSRにおけるリガンド結合機構を報告してきた。ヒトではMRとGHSRの両者の発現がみられるが,げっ歯類ではGHSRの発現しかみられず,両者の関連の研究は困難であった。今回,ヒトMRトランスジェニック(TG)マウスを作成し,in vivoでの解析とともに,両者のキメラ受容体を作成し,in vitroで解析した。【方法】ヒトMRをCAG promoterの下流に組み入れたpCAGGSをC57Bl/6Jのoocyteに注入し,TGマウスを作成。仔マウス尾のDNA解析でhomozygoteのTGマウスである事を確認。ヒトMRのリガンドであるヒトmotilin(M)およびエリスロマイシン(EM)投与時の血中acyl-ghrelinおよびdes-acyl-ghrelin濃度を測定。また,in vitroの系として,MRとGHSRのキメラ受容体発現細胞およびMRとGHSRの共発現細胞を用いたリガンド刺激下の細胞内Ca反応を解析した。【結果】ヒトMRをユビキタスに発現させたTGマウスにおいては,MRリガンド非存在下では,野生型と同様のphenotypeを示した。MRリガンド投与時には血中acyl-ghrelin濃度は有意に低下した。MRとGHSRのキメラ受容体発現系および共発現系では,リガンド刺激による相互作用はみられなかった。【考察】MRとGHSRの両者発現種では,モチリン系とグレリン系は,負の相関があることが示唆された。     | 
  
  
    | 索引用語 | 
    モチリン受容体, グレリン受容体     |