セッション情報 シンポジウム17(消化器内視鏡学会・消化器病学会合同)

カプセル内視鏡の進歩

タイトル 内S17-1:

カプセル内視鏡検査におけるRAPID® Access 6.5 Quickview有効利用の検討

演者 山中 義之(川崎医大・消化管内科)
共同演者 塩谷 昭子(川崎医大・消化管内科), 春間 賢(川崎医大・消化管内科)
抄録 【背景】Quickviewは特徴的な画像のサンプリングを行う読影支援ソフトであるが、従来のシステム(RAPID® Reader、 RAPID® 5 Access)の画像サンプリング感度の閾値は、3段階(高、中、低)の設定となっているが、以前の検討により、感度を高にしても、有意な病変のサンプリングに失敗することがあり、有用性が十分でないことを報告した。 (J Gastroenterol 46:138, 2011) 最近のRAPID® Access 6.5のQuickviewの閾値(%)は自由に設定可能であるが、この閾値設定に関する報告はない。【目的】RAPID® Access 6.5 Quickviewの最適な閾値を決定する。【方法】過去に施行したカプセル内視鏡検査の内、種々の選択した病変を含むカプセル画像を、Quickviewで読影し、閾値を5%毎に変更して、各病変のサンプリングが可能となる閾値(最低%)の設定を検討した。【結果】病変の内訳は、angioectasia 30病変、潰瘍31病変、腫瘍39病変、計100病変。各病変の平均最低閾値はangioectasia 11.7±10.5%、潰瘍11.8±8.8%、腫瘍13.3±12.2%で病変によって有意な差を認めなかった。感度5%設定で58.0%、10%で62.0%、15%で72.0%、20%で84.0%、25%で91.0%の病変がサンプリング可能であった。最も高い閾値を要した病変は、空腸の20mm大Ip polypで55%であった。感度設定の上昇とともに読影時間は有意に延長した。【結論】RAPID® Access 6.5 Quickviewは、以前のソフトより改良されているが、さらに精度の高い読影支援ソフトの開発が、続影技師の育成とともに期待される。
索引用語 カプセル内視鏡検査, Quickview