セッション情報 |
シンポジウム14(消化器病学会・消化器内視鏡学会・消化吸収学会合同)
機能性消化管障害の病態と治療
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タイトル |
消S14-2:過敏性腸症候群における脳腸ペプチドの遺伝子多型の解析
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演者 |
鳥谷 洋右(岩手医大・消化器・肝臓内科) |
共同演者 |
千葉 俊美(岩手医大・消化器・肝臓内科), 鈴木 一幸(岩手医大・消化器・肝臓内科) |
抄録 |
【背景】脳腸ペプチドのcarcitonin gene related peptide (CGRP),内臓知覚と関係があるtransient receptor potential vanilloid -1 (TRPV1)および胃の運動機能に影響していると考えられているTranscription factor 7-like 2 (TCF7L2)と消化管機能異常との相関については明らかにされていない.【目的】CGRP,TRPV1およびTCF7L2遺伝子多型とIBS ( irritable bowel syndrome )およびIBSのサブグループとの関係について検討する.【対象】ROMEIII基準を満たすIBS患者81例(男性 40例,女性 41例,平均59.7歳)と,コントロール群として,便通異常のない健常人72例(男性 36例,女性 36例,平均 65.8歳)を対象とした.【方法】IBS患者およびコントロールから採取した末梢血液中のDNAを抽出および精製し、各遺伝子部位をpolymerase chain reaction-based restriction fragment length polymorphism ( PCR-RFLP) により特異的に増幅し,制限酵素により切断してそのパターンよりgenotypeを決定した.CGRP,TRPV1,TCF7L2遺伝子多型とIBS患者との関係を,年齢,性別,罹病期間,IBSサブグループ(下痢型,便秘型,非下痢非便秘型)について、統計学的に解析した.【結果】CGRP遺伝子多型:IBS群とコントロール群,IBSサブグループ,性別,年齢,罹病期間で有意差は認められなかった. TRPV1遺伝子多型:IBS群とコントロール群,IBSサブグループ,性別,罹病期間では有意差は認められなかったが,IBSの65歳未満群と65歳以上群でC/C型 および(G/C+G/G型)において有意差を認めた(P<0.05).TCF7L2遺伝子多型:IBS群とコントロール群,IBSサブグループ,性別,年齢,罹病期間で有意差は認められなかった.【結論】TRPV1遺伝子多型のうちG/C+G/G型はIBS患者の年齢に関連している可能性が示唆された. |
索引用語 |
過敏性腸症候群, 遺伝子多型 |