セッション情報 シンポジウム22(消化器内視鏡学会・消化器病学会・消化器外科学会合同)

ERCP関連手技による合併症とその予防

タイトル 内S22-15:

ERCP後膵炎の予防に関する検討

演者 丸野 貴久(静岡県立総合病院・消化器内科)
共同演者 菊山 正隆(静岡県立総合病院・消化器内科)
抄録 【目的】ERCP後膵炎はERCPの合併症のなかでも重大な合併症の一つある。より安全なERCP関連手技を確立を模索し、常にERCP後膵炎の発症のリスクとその予防法を検討することが重要である。【方法】対象は2008年9月から2011年2月に施行した初回ERCP症例のうちPD施行歴のある症例を除いた400例について後ろ向きに検討した。【成績】症例の平均年齢は69歳、男女比は229:171。全体での膵炎発症は21例、5.25%に見られた。また乳頭への初回アプローチ方法で比較すると、ワイヤーガイドテクニック法は113例で施行され、目的管腔確保率は96.46%、膵炎発症は9例、7.96%であった。造影カテーテルアプローチ法は287例で施行され、目的管腔確保率は95.47%、膵炎発症は12例、4.18%であった。膵管ステント留置は51例で施行され、膵炎発症は2例、3.92%に認められた。しかし使用した膵管ステントを片側フラップのものに限定すると、37例で留置され膵炎発症は2例、5.41%であった。膵癌、IPMN、乳頭部癌、慢性膵炎などの膵病変症例を除く286例で同様の検討を行うと、全体では膵炎発症は18例、6.29%に見られた。乳頭への初回アプローチ方法で比較すると、ワイヤーガイドテクニック法は88例で施行され、膵炎発症は8例、7.92%、造影カテーテルアプローチ法は185例で施行され、膵炎発症は10例、5.41%に見られた。膵管ステントは27例に留置され、膵炎発症は2例、7.41%に見られた。【結論】ワイヤーガイドテクニックは、通常の造影カテーテルアプローチと比較し、管腔確保は同等であったが、ERCP後膵炎の発症が多い傾向にあった。また膵管ステントの留置は、ERCP後膵炎の発症を低減する可能性があるが、ステントの種類によっては十分な効果を発揮しない可能性が示唆された。
索引用語 ERCP, ERCP後膵炎