セッション情報 |
シンポジウム23(消化器外科学会・消化器病学会・消化器内視鏡学会合同)
消化器癌の画像診断における基本読影:癌の浸潤・進展を読む-リンパ節・血行性・播種性転移・直接浸潤-
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タイトル |
外S23-4:新たなGd-EOB造影MRI肝細胞造影相は肝細胞癌の門脈侵襲,肝内転移,術後早期再発が予測できる
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演者 |
有泉 俊一(東京女子医大・消化器外科) |
共同演者 |
小寺 由人(東京女子医大・消化器外科), 山本 雅一(東京女子医大・消化器外科) |
抄録 |
【目的】新しいGd-EOB造影MRI肝細胞造影相による肝細胞癌の門脈侵襲や術後成績について検討した.【方法】2008年3月からHCCと診断しGd-EOB造影MRIを施行した92例のうち,ミラノ基準を満たす61例を対象とした. Gd-EOB造影MRIは,Dynamic studyと肝細胞造影相を撮像した.肝細胞造影相で腫瘍の辺縁不整群(24例)と辺縁整群(37例)とした.2群間の門脈侵襲,肝内転移,術後早期再発(1年以内)について検討した.【成績】肝細胞造影相による辺縁不整群の門脈侵襲(42%)と肝内転移(38%)は,辺縁整群の門脈侵襲(3%:p=0.0002),肝内転移(5%:p=0.0042)より有意に多かった.多変量解析で,肝細胞造影相の辺縁不整像は門脈侵襲(オッズ比18.814,p=0.024),肝内転移(オッズ比6.489,p=0.036)の予測因子であった.また辺縁不整群の術後早期再発(41%)は,辺縁整群(14%,p=0.0168)より有意に多く,多変量解析で術後早期再発の予測因子(オッズ比4.306,p=0.04)であった.【結論】新たなGd-EOB造影MRI肝細胞造影相による腫瘍辺縁不整像はHCCの門脈侵襲,肝内転移,術後早期再発が予測できる. |
索引用語 |
肝細胞癌, MRI |