セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 121:慢性関節リウマチ患者の経過中に発症したサイトメガロウイルス腸炎の一例 |
演者 | 大谷 正史(長崎大学 医学部 第一内科) |
共同演者 | 浜崎 圭輔(長崎大学 医学部 第一内科), 松本 幸二郎(長崎大学 医学部 第一内科), 佐伯 哲(長崎大学 医学部 第一内科), 柳 謙二(長崎大学 医学部 第一内科), 西村 大介(長崎大学 医学部 第一内科), 濱田 久之(長崎大学 医学部 第一内科), 大畑 一幸(長崎大学 医学部 第一内科), 阿比留 正剛(長崎大学 医学部 第一内科), 重野 賢也(長崎大学 医学部 第一内科), 中川 祐一(長崎大学 医学部 第一内科), 市川 辰樹(長崎大学 医学部 第一内科), 石川 博基(長崎大学 医学部 第一内科), 中尾 一彦(長崎大学 医学部 第一内科DELIMITER長崎大学 保健管理センター), 江口 勝美(長崎大学 医学部 第一内科) |
抄録 | 症例は65才、男性。昭和60年頃から関節痛が出現し慢性関節リウマチと診断され、プレドニンなどの治療を受けていた。平成14年4月入浴中に転倒し、腰椎骨折による両下肢の不全麻痺出現。同年5月2日腰椎の固定術を受けた。同年6月13日近医にリハビリ目的に入院。6月下旬から水様性下痢出現。7月上旬には、発熱、腹痛、腹部膨満感、嘔吐も出現した。7月24日一回目の大腸内視鏡検査が施行されたところ、横行結腸を中心に不整地図状・縦走潰瘍などの多彩な潰瘍性病変が認められた。終末回腸にも小潰瘍が散在していた。生検による病理組織学的検査では核内封入体を有する巨細胞がみられ、サイトメガロウイルスに対する免疫染色において陽性反応が認められた。また、粘膜固有層、血管壁にはアミロイドの沈着も認められた。平成14年8月14日精査加療目的に当科入院。入院時には前記症状は軽快していたが、サイトメガロウイルス抗原血症検査は陽性であった。経過を通して抗ウイルス剤の投与は行われなかったが、同年8月16日、9月13日に施行した大腸内視鏡検査では、潰瘍性病変の著明な改善が認められた。免疫機能が低下している症例では、常に本症を念頭に置く必要があると思われた。 |
索引用語 | サイトメガロウイルス腸炎, 慢性関節リウマチ |