セッション情報 | ワークショップ1 |
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タイトル | W-011:早期胃癌に対する低侵襲な小開腹下幽門側胃切除術 |
演者 | 日高 重和(長崎大学大学院 医歯薬総合研究科 腫瘍外科) |
共同演者 | 田中 賢治(長崎大学大学院 医歯薬総合研究科 腫瘍外科), 安武 亨(長崎大学大学院 医歯薬総合研究科 腫瘍外科), 吉永 恵(長崎大学大学院 医歯薬総合研究科 腫瘍外科), 阿保 貴章(長崎大学大学院 医歯薬総合研究科 腫瘍外科), 森野 茂行(長崎大学大学院 医歯薬総合研究科 腫瘍外科), 山下 秀樹(長崎大学大学院 医歯薬総合研究科 腫瘍外科), 柴崎 信一(長崎大学大学院 医歯薬総合研究科 腫瘍外科), 辻 孝(長崎大学大学院 医歯薬総合研究科 腫瘍外科), 七島 篤志(長崎大学大学院 医歯薬総合研究科 腫瘍外科), 澤井 照光(長崎大学大学院 医歯薬総合研究科 腫瘍外科), 山口 広之(長崎大学大学院 医歯薬総合研究科 腫瘍外科), 中越 享(長崎大学大学院 医歯薬総合研究科 腫瘍外科) |
抄録 | 【目的】早期胃癌に対し我々は小開腹による幽門側胃切除術を行ってきた。小開腹下幽門側胃切除術成功例と従来開腹による幽門側胃切除術とを比較し早期胃癌の縮小手術としての意義を検討する。【対象と方法】早期胃癌症例43例に小開腹下幽門側胃切除術を施行した。上腹部正中に5cmの開腹創をOMNI-TRACT Retractors systemを用いて術野を確保し従来と同じ手術器具と手技にてリンパ節郭清を伴う幽門側胃切除術をおこなった。【成績】小開腹下幽門側胃切除術成功例は43例中37例であった。小開腹から通常開腹胃切除術移行例は2例で原因は肥満であった。腹腔鏡補助をおこなった例が1例、胃全摘術に変更となった症例が3例であった。小開腹下胃切除術に併せて行ったリンパ節郭清はD1+α: 25例、D2: 12例であった。小開腹手術例は通常開腹例と比較して郭清度ごとのリンパ節個数は、D1+α郭清例およびD2郭清例とも有意差を認めなかった。術後歩行開始日は小開腹手術例:平均0.9日、通常開腹手術例:平均2.5日で小開腹例が有意に早かった。【結論】リンパ節郭清を伴う小開腹下幽門側胃切除術はD2郭清までに関しては、通常開腹とほぼ同等の根治度が期待できる。肥満度によっては操作が困難になる場合もあるが、通常開腹下幽門側胃切除術と比較して、小開腹下幽門側胃切除術は鎮痛剤使用量が少なく、術後歩行開始日が早いことなどから低侵襲であり、早期胃癌の縮小手術としての意義があると思われる。 |
索引用語 | 早期胃癌, 縮小手術 |