セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 90:門脈右枝本幹に腫瘍塞栓を伴った巨大肝細胞癌に対しリザーバー肝動注療法が奏功した1例 |
演者 | 本田 浩一(国立大分病院消化器科) |
共同演者 | 遠藤 美月(国立大分病院消化器科), 新関 修(国立大分病院消化器科), 那須 眞示(国立大分病院消化器科), 室 豊吉(国立大分病院消化器科), 長嶋 秀樹(国立大分病院外科), 中島 公洋(国立大分病院外科), 穴井 秀明(国立大分病院外科), 立川 真里(大分医科大学第一内科), 森 哲(大分医科大学第一内科), 清家 正隆(大分医科大学第一内科) |
抄録 | 症例は68歳の男性。以前より慢性B型肝炎と診断されており、平成5年インターフェロン療法を受けたが、その後放置。平成13年9月、近医で肝細胞癌を指摘され、精査加療目的で入院。腹部CT上、右葉の大部分を占める巨大肝細胞癌が認められ、門脈右枝本幹は腫瘍塞栓により完全に閉塞していた。10月29日よりリザーバー肝動注療法を開始。シスプラチン10mg(30分)、5-FU500mg(3時間)5日間連日投与、2日間休薬を1クールとし(初日はシスプラチン20mg)、3クール施行。その後、外来にて2週間に一回のペースで5月22日まで、計13回動注療法を施行した。その結果、治療前高値であった腫瘍マーカーは正常化し、腹部CTでは右葉に2個の結節を認めるだけとなり、7月1日、肝右葉切除術を施行した。切除標本の病理組織学的検査の結果、viableな肝細胞癌は残存していなかった。 巨大肝細胞癌に対しリザーバー肝動注療法が著効であった興味ある症例であり、報告した。 |
索引用語 | 肝細胞癌, リザーバー肝動注療法 |