セッション情報 一般演題

タイトル 321:

砕石困難な総胆管結石に対し体外衝撃波結石破砕療法(ESWL)を用い有効であった一例

演者 大野 康寛(水俣市立総合医療センター)
共同演者 尾上 公浩(水俣市立総合医療センター), 浦田 昌幸(水俣市立総合医療センター), 眞鍋 哲郎(水俣市立総合医療センター), 山崎 邦雄(水俣市立総合医療センター), 原田 孝弘(水俣市立総合医療センター)
抄録 症例は72歳、男性。既往歴として、32歳の時肺結核にて左肺胸郭形成術を施行、また51歳の時胆石にて開腹胆摘を施行されている。平成14年6月20日に発熱あり近医受診し肝機能障害を指摘され内視鏡的逆行性膵管胆管造影(ERCP)にて総胆管結石を認めたため、6月27日内視鏡的治療目的にて当科紹介入院となった。7月2日ERCP施行し、総胆管に径2cm大の結石を認めた。そのため内視鏡的乳頭括約筋切開術(EST)を施行し、機械的砕石バスケット鉗子による砕石を試みるも、破砕が困難であるため内視鏡的経鼻胆管ドレナージ(ENBD)を施行。内視鏡的砕石が困難と判断したため、ESWL治療を行うこととした。7月11日および7月18日の2日間それぞれに衝撃波3500 shotのESWL治療を施行し、径2cm大の総胆管結石は全て細片化となった。8月6日にERCPを施行し、総胆管結石の排石を確認した。またESWL治療中および治療後に排出される破砕片よりビリルビンカルシウム結石であることを確認した。今回内視鏡的砕石が困難な総胆管結石に対しESWL治療を行い、重篤な副作用もなく良好な経過であった。総胆管結石に対するESWL治療は、内視鏡的治療困難な総胆管結石に対し有効な治療法の一つと考えられるので報告する。
索引用語 総胆管結石, ESWL