セッション情報 一般演題

タイトル 79:

回腸結腸型の腸重積により発見された、早期小腸癌の1例

演者 橋本 大輔(熊本市医師会 熊本地域医療センター 外科)
共同演者 八木 泰志(熊本市医師会 熊本地域医療センター 外科), 有田 哲正(熊本市医師会 熊本地域医療センター 外科), 甲斐 幹男(熊本市医師会 熊本地域医療センター 外科), 稲吉 厚(熊本市医師会 熊本地域医療センター 外科), 西田 英史(熊本市医師会 熊本地域医療センター 外科), 細瀧 喜代志(熊本市医師会 熊本地域医療センター 外科), 吉田 泰(熊本市医師会 熊本地域医療センター 外科), 蔵野 良一(熊本市医師会 熊本地域医療センター 病理), 沖野 哲也(国立都城病院 外科), 鶴田 昭(鶴田胃腸科), 山辺 博(鶴田胃腸科)
抄録 回腸結腸型の腸重積により発見された、早期小腸癌を経験したので報告する。症例は74才男性。平成12年6月11日昼食後より腹痛、嘔気が出現し、症状が持続するため6月12日前医を受診し、イレウスの疑いで同日当院を紹介された。右下腹部に自発痛、圧痛を認めたが明らかな腹膜刺激症状は見られず、腹部単純レントゲンでは小腸ガスとneveauを認めた。腹部超音波検査にて盲腸にmultiple concentric ring signを認め、先端に28×23mmのsolid massを認めた。腹部CTでは回盲部に25mmの軟部陰影伴う結腸拡大があり、肛側は虚脱、口側は拡張していた。以上より回腸の腫瘍が先進部となった腸重積と診断した。同日緊急開腹手術を施行した。回腸結腸型の腸重積を徒手整復したところ、回腸末端より口側15cmに示指頭大の腫瘍を認めた。腫瘍を含めて7cmの回腸を周囲リンパ節を含めて切除した。腫瘍は28×18mmのIsp型で、very well diffrenciated adenocarcinomaで、深達度はm、リンパ節転移を認めず、ly0v0であった。術後経過は良好で、術後10日目に退院した。原発性小腸癌は全消化管癌の0.1~0.3%と稀な疾患であると言われ、また早期診断は困難で、早期癌は極めて稀である。当院の小腸癌の経験例及び若干の文献的考察を含めて報告する。
索引用語 小腸早期癌, 腸重積