セッション情報 一般演題

タイトル 314:

肝外門脈静脈短絡により発症した脳症の1例

演者 杉田 光司(国家公務員共済連合会新別府病院)
共同演者 鎗水  隆(国家公務員共済連合会新別府病院), 竹中 隆一(国家公務員共済連合会新別府病院), 中川 晴雄(国家公務員共済連合会新別府病院), 伊井 和成(国家公務員共済連合会新別府病院), 常富 亘人(国家公務員共済連合会新別府病院)
抄録 肝外門脈静脈短絡により発症した脳症の1例国家公務員共済連合会新別府病院 消化器科 杉田光司 鎗水隆 竹中隆一 中川晴雄 伊井和成 常富亘人肝内門脈瘤の中で門脈肝静脈短絡を伴うもの、中でも腹部超音波検査や、腹部CT検査で発見されるほど大きなものは報告が少ないが、肝外の短絡となるとさらに稀である。症例は53歳女性。平成9年3月27日朝、尿失禁ありその後刺激を加えても起きなくなり救急車にて来院となった。来院時アンモニアが293と高値、腹部CTにて肝の直外に門脈と肝静脈の短絡が認められ、また門脈径の拡大と肝内中右静脈の拡大が認められた。脳波では、肝性脳症に特異的ではなかったが、3相波ととれる部位を認めた。また入院後の腹部超音波検査・血管造影にても肝外門脈静脈短絡を認めた。治療として、短絡部の放射線科的な塞栓を考えたが短絡部の径が大きいことより塞栓は不可能と考えられた。今後根治的な治療として肝静脈門脈短絡術が有効であると考えられる。当院では肝外門脈静脈シャントの症例を経験したので、若干の文献的考察を加え報告する。
索引用語 門脈静脈短絡, 門脈瘤