| セッション情報 |
一般演題
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| タイトル |
309:巨大な多発性肝腺腫を合併した糖原病Iaの一例
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| 演者 |
笠原 健太郎(唐津赤十字病院 内科) |
| 共同演者 |
中村 東樹(唐津赤十字病院 内科), 野田 隆博(唐津赤十字病院 内科), 野口 晶教(唐津赤十字病院 内科), 山岡 宏太郎(唐津赤十字病院 内科) |
| 抄録 |
症例は40才女性。幼少時より鼻出血を繰り返していた。20才のとき、県立病院で肝生検を施行され、糖原病Iaと診断された。28歳のとき出血性咽喉頭炎の診断で当科に入院。身長140cm,体重45kgと小柄で、人形様の顔貌を示した。腹部は膨隆し、肝は右腸骨稜から臍下部まで腫大していた。検査成績:総コレステロール276 mg/dl,中性脂肪 1579 mg/dl,BUN 166 mg,CRE 3.3 mg/dl,UA 15.6 mg/dl,総ビリルビン 1.7mg/dl,直接ビリルビン 1.4mg/dl,AST 320 IU/L,ALT 241IU/L,ALP 1681IU/L,γGTP 818 IU/L.高脂血症、高尿酸血症、腎機能障害、肝機能障害を認めた。腹部CT検査では、著明な肝腫大と巨大な多発性肝腺腫(S1 8x7cm,S4 径3cm,S7/8 径6cm)認めた。以後10年以上当科で治療を行い、尿酸値、腎機能、中性脂肪以外の脂質などは良好にコントロールされている。肝腺腫に関しても画像診断で頻回に検討しているが、現在のところ悪性化の所見はみられていない。糖原病Iaでは、成人期以後に高率に肝腺腫を合併する。癌化したとの報告もあり、そのメカニズムが注目されている。若干の文献的考察を含めて報告する。 |
| 索引用語 |
糖原病 I a, 肝腺腫 |