| セッション情報 | 一般演題 |
|---|---|
| タイトル | 231:腫瘍内部に空洞形成し胃内腔に穿破した胃GISTの一例 |
| 演者 | 池田 拓人(宮崎医科大学 医学部 第一外科) |
| 共同演者 | 岩田 鉱司(宮崎医科大学 医学部 第一外科), 岩村 威志(宮崎医科大学 医学部 第一外科), 日高 秀樹(宮崎医科大学 医学部 第一外科), 佛坂 正幸(宮崎医科大学 医学部 第一外科), 上田 純二(宮崎医科大学 医学部 第一外科), 谷口 智隆(宮崎医科大学 医学部 第一外科), 江藤 忠明(宮崎医科大学 医学部 第一外科), 千々岩 一男(宮崎医科大学 医学部 第一外科), 吉山 一浩(潤和会記念病院 消化器科) |
| 抄録 | 今回我々は腫瘍内部に空洞形成を伴い、胃内腔に穿破した胃GIST (gastrointestinal stromal tumor) を経験したので報告する。患者は76歳 男性。平成7年脳梗塞を発症し左上下肢の片麻がある。平成14年3月18日、脳外科である前医に左片麻痺が増悪し入院した。入院中、Hbが11.5 g/dlから8.5 g/dlに低下し胃内視鏡検査を施行された。その結果、胃弓隆部に粘膜下腫瘍を認め精査加療目的にて当科紹介入院となった。入院時血液検査ではWBC 5.9 x 103 /μl RBC 3.16 x 106/μl Hb 9.2 g/dl HCT 28.7% Plt 28.7万/μl CEA 1.0 ng/ml CA19-9 5.2 U/mlと軽度の貧血を認める以外には明らかな異常な所見なく腫瘍マーカーの上昇を認めなかった。入院後、胃内視鏡検査にて弓隆部にholeを伴う粘膜下腫瘍を認めた。検査中にそのholeから膿汁の流出を認め、同部から鉗子を挿入し生検した結果、gastrointestinal stromal tumorの診断であった。腹部CTの所見から腫瘍は壁外に増殖しておりspleenへのinvasionを疑われた。また腫瘍内部にfluidの貯留を伴う内腔様の所見が得られた。肝転移を認めなかった。平成 14 年 5 月 20 日、脾合併噴門側胃切除、胃管形成、食道胃管吻合術を施行した。切除標本では腫瘍は13x10x7cm大で割面では腫瘍内部に空洞形成を認め、その周囲は充実性で脳回状の形態を呈していた。術前に認めたholeは内部の空洞と連続していた。病理では紡錘形の細胞の増殖を認め免疫染色ではc-kit 陽性,CD34,S-100,alpha-SMA では陰性でありmitotic figureが36/55 HPFと高頻度に認められることよりGastrointestinal stromal tumor, uncommitted type malignant の診断であった。 |
| 索引用語 | GIST, 空洞形成 |