| セッション情報 | 一般演題 |
|---|---|
| タイトル | 155:重複癌の観点からみた大腸癌症例における上部消化管内視鏡検査の必要性 |
| 演者 | 澤井 照光(長崎大学 附属病院 第1外科) |
| 共同演者 | 田中 朋子(長崎大学 附属病院 第1外科), 高木 克典(長崎大学 附属病院 第1外科), 持永 浩史(長崎大学 附属病院 第1外科), 吉永 恵(長崎大学 附属病院 第1外科), 長谷場 仁俊(長崎大学 附属病院 第1外科), 山下 秀樹(長崎大学 附属病院 第1外科), 日高 重和(長崎大学 附属病院 第1外科), 柴崎 信一(長崎大学 附属病院 第1外科), 辻 孝(長崎大学 附属病院 第1外科), 田中 賢治(長崎大学 附属病院 第1外科), 七島 篤志(長崎大学 附属病院 第1外科), 山口 広之(長崎大学 附属病院 第1外科), 安武 亨(長崎大学 附属病院 第1外科), 中越 享(長崎大学 附属病院 第1外科) |
| 抄録 | 【背景】過去16年間に当科で外科的切除を行った大腸癌1021例中、他臓器重複癌を伴う大腸癌は122例(11.9%)であった。重複癌の発生臓器は、胃:48例(39.3%)、肝:12例、肺:10例、前立腺:8例、食道・乳腺・膀胱:各7例、子宮:6例の順に多くみられた。これらの中で最も頻度が高く、またHNPCC関連がんとしても重要である胃癌に注目し、特に発症年齢や大腸癌発症年齢とのintervalについて検討した。【結果】胃癌を重複した大腸癌48例の発症年齢は平均68.3±7.1歳、男女比38:10で、大腸癌の占居部位は上行結腸:10例、横行結腸:3例、下行結腸:1例、S状結腸:16例、直腸:18例であった。大腸多発癌は9例、腺腫の併存は16例、大腸癌の家族歴は4例、胃癌の家族歴は10例に認められた。癌発症の順序は、胃癌先行:25例、大腸癌先行:5例、同時性:18例であった。胃癌の発症年齢は平均65.1±7.5歳で、大腸癌の発症年齢とよく相関しており(r=0.7726)、intervalは5年以内が75%、10年以内が90%を占めていた。【考案】大腸癌患者に対する上部消化管内視鏡検査、胃癌患者に対する下部消化管精査は術前ルーチン検査として考慮すべきである。大腸癌術後のsurveillanceに際しても、胃癌検診を受けていない症例に対しては下部消化管とともに上部消化管についても術後10年を目安として内視鏡検査を継続して行くべきである。 |
| 索引用語 | 胃大腸重複癌, 内視鏡検査 |