セッション情報 一般演題

タイトル 1:

吐血を繰り返した多発性Dieulafoy潰瘍の一例

演者 宮本 聖子(大分県立三重病院 第三内科)
共同演者 高橋 研二(大分県立三重病院 第三内科), 森田 雅人(大分県立三重病院 外科), 大宅 宗治(大分県立三重病院 外科), 菊池 隆一(大分県立三重病院 外科), 村上 和成(大分医科大学 第二内科), 那須 勝(大分医科大学 第二内科), 藤岡 利生(大分医科大学 総合診療部)
抄録 【症例】95才、女性。平成14年6月27日、タール便を主訴に来院。採血にてHb 10.7g/dlと、軽度の貧血を認めた。【経過】緊急内視鏡検査にて、胃体中部前壁に露出血管を有する小潰瘍を認め、エタノール局注とクリッピングにて止血し、入院となる。6月28日内視鏡にて止血を確認した。7月1日吐下血が再出現し、緊急内視鏡を施行したところ、前回止血術を行った部のやや口側に、潰瘍底を伴わない出血点がみられ、クリッピングにて止血した。7月2日、止血確認のため内視鏡を行ったところ、初回と2回目の出血点のほぼ中間に、発赤を伴うびらんがみられ、出血の可能性があったため、予防的にクリッピングを行った。以後再出血はなく、軽快退院した。【考察】吐下血の際の緊急内視鏡検査および内視鏡的止血術が一般的となった今日、Dieulafoy潰瘍はしばしば遭遇する疾患である。ただしそのほとんどは単発性であり、本症例のように潰瘍が多発するものは希であると考えられ、文献的考察を交えて報告する。
索引用語 Dieulafoy潰瘍, 多発性