| セッション情報 | 一般演題 |
|---|---|
| タイトル | 207：膵漿液性嚢胞腺腫に対して腹腔鏡補助下膵体尾部切除術を施行した一例 |
| 演者 | 姫野 佳久（大分医科大学 第一外科） |
| 共同演者 | 松本 敏文（大分医科大学 第一外科）, 柴田 浩平（大分医科大学 第一外科）, 平野 誠太郎（大分医科大学 第一外科）, 矢田 一宏（大分医科大学 第一外科）, 佐々木 淳（大分医科大学 第一外科）, 川野 克則（大分医科大学 第一外科）, 北野 正剛（大分医科大学 第一外科） |
| 抄録 | 症例は73歳女性。上腹部痛を自覚し前医受診。腹部CT検査を施行された際に膵尾部に嚢胞性腫瘍を指摘され、当科に紹介入院となった。腹部所見は左肋弓下に軽度の圧痛を伴う径10 cm程度の弾性腫瘤の下縁を触知した。血液生化学検査、腫瘍マーカーに異常所見は認めなかった。腹部CT検査では膵尾部にMicrocysticな12×9 cmの漿液性嚢胞腫瘍を認めたが、リンパ節の腫大等悪性を疑わせる所見は認めなかった。MRI検査でもCTと同様の所見であった。以上の所見より膵良性腫瘍と診断し、腹腔鏡補助下に膵体尾部切除術を施行した。右半側臥位として臍左方に腹腔鏡を挿入し、操作用トロッカーを4本挿入した。腫瘍は横行結腸間膜に癒着していたが剥離可能であった。脾脱転時の胃脾間膜、脾横隔膜靱帯の切離にはHALS (Hand Assisted Laparoscopic Surgery)を使用し、左季肋下小切開から膵実質切離を行い標本を摘出した。術中迅速病理診断を施行したが、悪性の所見は認めなかった。病理組織検査では明らかな悪性所見はなく、膵漿液性嚢胞腺腫の診断であった。術後は合併症なく入院後15日目に自宅退院した。膵良性疾患に対する腹腔鏡下手術は有用な手技であると考えられた。 |
| 索引用語 | 腹腔鏡下手術, 膵漿液性嚢胞腺腫 |