セッション情報 一般演題

タイトル 135:

Band ligation techniqueを用いた超音波プローブガイド下内視鏡的切除術を施行した直腸カルチノイドの4例

演者 隅田 頼信(麻生飯塚病院 消化器内科)
共同演者 赤星 和也(麻生飯塚病院 消化器内科), 吉永 繁高(麻生飯塚病院 消化器内科), 副島 昭(麻生飯塚病院 消化器内科), 近藤 信夫(麻生飯塚病院 消化器内科), 松坂 浩史(麻生飯塚病院 消化器内科), 久保川 賢(麻生飯塚病院 消化器内科), 藤丸 竜哉(麻生飯塚病院 消化器内科), 近藤 淳(麻生飯塚病院 消化器内科), 秋穂 裕唯(麻生飯塚病院 消化器内科), 本迫 郷宏(麻生飯塚病院 消化器内科), 中西 和夫(麻生飯塚病院 病理科), 大屋 正文(麻生飯塚病院 病理科), 原田 直彦(九州大学病院病態制御内科)
抄録 粘膜下腫瘍様の伸展形式を示すカルチノイド腫瘍は、無茎性、亜有茎性の隆起が多く、従来のEMR法では病変の挙上や把持操作が困難な場合が多く、切除断端が陽性となりやすいことが問題点として指摘されていた。今回、我々は細型超音波プローブ(UCP)を用いて深達度が粘膜下層までで、リンパ節転移を認めず、内視鏡的治療可能と判断した直腸カルチノイド腫瘍4例に対してBand ligation techniqueを用いた超音波プローブガイド下内視鏡的切除術を施行した。方法は病変直下にエピネフリン添加グリセオール液注入後、UCPで腫瘍が固有筋層から十分な距離が得られたことを確認し、EVLdevice(食道静脈瘤結紮装置)を用い病変を周囲の正常粘膜および粘膜下層と共に吸引結紮、O-ring直下をポリペクトミースネアで切除した。全例容易かつ安全に切除でき、病理組織学的に断端陰性で局所遺残を認めなかった。 直腸カルチノイドに対するBand ligation techniqueを用いた超音波プローブガイド下内視鏡的切除術は腫瘍を吸引絞扼し切除するため、病変を把持する必要もないうえ、切除深度が深く、術中UCPにて局注液による腫瘍と固有筋層の剥離距離が測定でき、本疾患の切除において従来のEMRより安全かつ簡便で有用な方法と考えられた。
索引用語 直腸カルチノイド, Band ligation techniqueを用いた超音波プローブガイド下内視鏡的切除術