セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 179:カルシウム拮抗薬nifedipineが有効であったvigorous achalasiaの一例 |
演者 | 中村 和彦(九州大学 大学院 病態制御内科) |
共同演者 | 後藤 和人(九州大学 大学院 病態制御内科), 佐々木 達(九州大学 大学院 病態制御内科), 貞元 洋二郎(九州大学 大学院 病態制御内科), 高橋 誠(九州大学 大学院 病態制御内科), 本田 邦臣(九州大学 大学院 病態制御内科), 吉村 理江(九州大学 大学院 病態制御内科), 原田 直彦(九州大学 大学院 病態制御内科), 名和田 新(九州大学 大学院 病態制御内科), 判田 正典(九州大学 大学院 心療内科), 野村 幸伸(九州大学 大学院 心療内科), 安藤 勝己(九州大学 大学院 心療内科), 光武 新人(光武内科循環器科病院) |
抄録 | 症例は60歳、男性。主訴は嚥下障害。平成14年5月初め、嚥下障害が出現し近医受診。食道X線検査にてバリウム通過時間の著明な延長を認めたため、5月20日当科紹介受診。症状持続するため、精査目的にて6月28日当科入院となった。食道X線検査にて、バリウム通過時間が著明に延長し、食道下端の持続性収縮および中下部食道の攣縮を認めた。上部消化管内視鏡検査にて、時折中下部食道の強い収縮を認めるものの器質的狭窄、局在病変を認めなかった。超音波内視鏡検査にて、下部食道における第4層(固有筋層)の肥厚を認めた。食道内圧検査にて、下部食道括約筋圧高値と弛緩不全および下部食道を中心に同期性収縮波を認めた。以上より、食道アカラシアの下部食道括約筋弛緩不全とびまん性食道痙攣の非蠕動性食道収縮という両疾患の特徴を合わせ持つvigorous achalasiaと診断した。nifedipine 10 mgの舌下投与を開始したところ、症状改善と食道X線検査上バリウム通過時間の改善を認めた。以上、カルシウム拮抗薬が有効であったvigorous achalasiaの一例を経験した。本疾患は稀な疾患と考えられ、若干の文献的考察を加えて報告する。 |
索引用語 | vigorous achalasia, 原発性食道運動異常 |