セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 18:胃過形成性ポリープに発生した癌の一例 |
演者 | 上田 真信(九州大学 臨床放射線科学) |
共同演者 | 平賀 聖久(九州大学 臨床放射線科学), 堀之内 信(九州大学 臨床放射線科学), 本田 浩(九州大学 臨床放射線科学), 八尾 隆史(九州大学 形態機能病理学), 松浦 秀司(九州大学 形態機能病理学), 松藤 英正(貝塚病院 外科) |
抄録 | 症例は60歳男性。平成14年1月、検診にて胃に隆起性病変を指摘された。近医受診し、上部消化管内視鏡検査にて、胃前庭部大弯側に径2cm強、径1cmほどの表面発赤調の隆起性病変が認められた。過形成性ポリープが疑われたもののサイズが大きいため、精査加療目的にて当科受診。上部消化管造影検査では胃前庭部大弯に径2.5cmの山田IV型、径1cmの山田III型の隆起性病変として描出された。それぞれ、内視鏡的にポリペクトミー、粘膜切除術が施行された。病理学的には径2.5cm大の山田IV型ポリープはmoderately differentiated adenocarcinoma arising in hyperplastic polyp、径1cmの山田III型ポリープはhyperplastic polypであった。胃の過形成性ポリープが癌を合併する頻度は、内視鏡的切除された病巣中、1.8-6.5%と報告されている。形態的には大きさは2cm以上、山田IV型のものに多い傾向がある。組織学的には分化型が多く、癌はその頂部に認められ、粘膜表層に留まることが多い。本症例の如く、径2cmを超える過形成性ポリープに対しては癌の合併を念頭に置き、内視鏡的切除を検討すべきと考えられた。 |
索引用語 | 癌, 過形成性ポリープ |