セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 7:当院におけるヘリコバクターピロリ除菌療法の現状 |
演者 | 大井 秀久(鹿児島共済会 南風病院 消化器科) |
共同演者 | 仁王 辰之(鹿児島共済会 南風病院 消化器科), 西俣 寛人(鹿児島共済会 南風病院 消化器科), 新原 亨(鹿児島共済会 南風病院 消化器科), 松田 彰郎(鹿児島共済会 南風病院 消化器科), 島岡 俊治(鹿児島共済会 南風病院 消化器科), 鳥丸 博光(鹿児島共済会 南風病院 消化器科), 田代 光太郎(鹿児島共済会 南風病院 消化器科), 西俣 嘉人(鹿児島共済会 南風病院 消化器科), 政 幸一郎(鹿児島大学 医学部 第二内科) |
抄録 | 2000年11月に,本邦において,Helicobacter pylori(H.pylori)陽性の胃潰瘍,十二指腸潰瘍症例に対してH.pyloriの除菌療法が,保険適応になり,広く行われるようになった.その除菌率に関して,3剤併用除菌療法の治験成績では87.1%と報告されている.今回当院のH.pylori除菌療法について検討した.当院でのH.pylori除菌は次のようなプロトコールで行っている.1.内視鏡検査を行う前に,潰瘍が認められた場合,迅速ウレアーゼテスト(RUT)を受けるかどうかをアンケート用紙に記入してもらう.2.RUTを希望する場合,潰瘍を認めたら,体上部大弯と前庭部の2箇所よりの生検材料でRUTを行う.3.RUT陽性の場合は,通常の潰瘍治療だけをするか,除菌療法までするかを患者本人に決めてもらう.4.除菌のプロトコールはLAM60mg,AMPC1500mg,CAM400mg,エンテロノンR2.0gを1週間.常用量のPPIを胃潰瘍で8週間,十二指腸潰瘍で6週間.さらに4週間H2ブロッカーを投与する.5.その後,尿素呼気試験と内視鏡検査を行う.対象:2000年11月から2002年7月までに当院で施行された上部内視鏡検査は11260例で,その中で胃潰瘍1144例,十二指腸潰瘍885例,胃十二指腸潰瘍319例だった.活動性の潰瘍があり,RUTを行った症例は563例で,H.pylori陽性潰瘍は445例である.除菌療法を行った症例は425例だった.尿素呼気試験で判定を行った症例は304例だったが,当院の除菌療法のプロトコール通り除菌判定を行った284例を対象とした.成績:除菌成功率は284例中215例の75.7%だった.性別では男205例中150例73.2%,女79例中65例82.3%だった.年齢別にみると40歳未満では27例中88.9%,40歳以上60歳未満では144例中73.6%,60歳以上は113例中75.2%だった.除菌効果に影響を及ぼす他の因子との関連について検討し報告する. |
索引用語 | ヘリコバクターピロリ, 胃十二指腸潰瘍 |