セッション情報 一般演題

タイトル 87:

粘膜下腫瘍様の形態を呈した盲腸マルトリンパ腫の1例

演者 阿部 寿徳(有田胃腸病院)
共同演者 佐藤 俊三(有田胃腸病院), 二宮 繁生(有田胃腸病院), 石川 浩一(有田胃腸病院), 板東 登志雄(有田胃腸病院), 有田 毅(有田胃腸病院), 佐藤 竜吾(大分医科大学 第2内科), 村上 和成(大分医科大学 第2内科), 那須 勝(大分医科大学 第2内科), 兒玉 雅明(大分医科大学 総合診療部), 藤岡 利生(大分医科大学 総合診療部)
抄録 症例は74歳女性で、腹部不快感と食欲不振を訴え来院。下部消化管内視鏡検査にて、盲腸に約1cm強のややくびれを持った立ち上がりを示す山田3型の隆起性病変が認められ、表面はその周囲と同様の正常粘膜に覆われており、盲腸粘膜下腫瘍と考え、内視鏡的切除を行った。その病理組織結果では、lamina propriaの一部からsmにかけて、胚中心を有する大小不同のリンパ濾胞の増生を伴うほぼmonotonousなリンパ球の増殖が認められた。さらにその一部には腺上皮への小型リンパ球浸潤、いわゆるlympho-epitherial lesionが存在しており、低悪性度の盲腸マルトリンパ腫と考えられた。CT上、明らかなリンパ節腫大は認められなかったが、切除断端の一部で腫瘍残存の可能性が疑われたため、、腹腔鏡下に盲腸部分切除術を施行した。その切除標本では、明らかな腫瘍の残存は認められず、現在外来にて経過観察中である。今回我々は、粘膜下腫瘍様の形態を呈した盲腸マルトリンパ腫の1例を経験したので、若干の文献的考察を加えて報告する。
索引用語 マルトリンパ腫, 盲腸