セッション情報 |
一般演題
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タイトル |
144:Non-Isotopic RNase Cleavage Assay(NIRCA)法を用いた大腸癌におけるp53遺伝子変異の検出
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演者 |
長谷場 仁俊(長崎大学 医学部 第一外科) |
共同演者 |
日高 重和(長崎大学 医学部 第一外科), 辻 孝(長崎大学 医学部 第一外科), 澤井 照光(長崎大学 医学部 第一外科), 安武 亨(長崎大学 医学部 第一外科), 中越 享(長崎大学 医学部 第一外科) |
抄録 |
【目的】Non-Isotopic RNase Cleavage Assay(NIRCA)法は、遺伝子変異の検出において短時間で高い検出率を得ることができる有用な診断法とされている。今回我々は、大腸癌におけるp53遺伝子変異をNIRCA法を用いて検出し、p53の予後因子としての有用性を検討した。【方法】PCR-SSCP & direct sequence法でp53変異が同定された大腸癌15例を用いてNIRCA法の感度を検討した後、79例の大腸癌症例についてNIRCA法を用いてp53変異を検討し、臨床病理学的因子との関連を分析、さらに予後因子としての有用性について解析を行った。【結果】NIRCA法によるp53変異の検出感度は93.3%(14/15)であり、PCR-SSCP法と比べても遜色のない感度であった。79例の大腸癌症例において、NIRCA法によりp53遺伝子変異を検討したところ、58例(73.4%)に変異が検出され、変異陽性例では有意に予後不良であった。多変量解析により、p53変異は大腸癌患者における独立した予後因子であることが証明された。【結論】我々の結果から、NIRCA法は簡便かつ高感度の遺伝子変異検出法であり、大腸癌における遺伝子スクリーニングに有用な方法であることが示された。さらにp53遺伝子変異は大腸癌における予後予測に関して有用な因子であることが示された。 |
索引用語 |
NIRCA, p53 |