セッション情報 |
一般演題
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タイトル |
84:多発性腹腔内腫瘤の形態にて発症したGISTに対し、塩酸イマチニブを投与した一例。
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演者 |
松永 圭司(佐世保共済病院 内科) |
共同演者 |
佐藤 浩信(佐世保共済病院 内科), 石橋 貞利(佐世保共済病院 内科), 松見 里美(佐世保共済病院 内科), 江里口 直文(佐世保共済病院 外科) |
抄録 |
症例は51歳男性、平成13年より腹部鈍痛を認め、近医にて腸閉塞の診断にて保存的治療を受け改善した。上下部消化管内視鏡検査、小腸造影行われるも異常を認めなかった。症状持続するため精査加療目的にて当院紹介入院。腹部CTにて腹腔内腹膜、腸管膜のmultiple cystic and solid massを認め、吸引細胞診にて有意所見に乏しかった為、開腹腫瘤生検を施行した。組織は核小体を伴ったepithelioid様の細胞がdiffuseにみられ、一部に紡錐形で束状に増殖する像を認め、免疫染色で膜にc-kit陽性を示し、核分裂を1/5HPFと一部にabnormal mitosisの像も認めたため、悪性GISTと診断した。平成14年5月より、塩酸イマチニブ(STI571グリベック400mg/day)投与開始し、腫瘍の形態は不変だが、副作用の発現もなく、現在も投与、加療中である。 塩酸イマチニブSTI571はc-kitによるtyrosine kinase阻害活性を有し、化学療法への反応性の乏しいGISTに有効との報告されている。文献的考察を加えて報告する。 |
索引用語 |
GIST, STI571 |