セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 142:上皮小体腺腫を合併した家族性大腸ポリポーシスの1治験例 |
演者 | 河野 文彰(宮崎医科大学 医学部 第2外科) |
共同演者 | 関屋 亮(宮崎医科大学 医学部 第2外科), 篠原 立大(宮崎医科大学 医学部 第2外科), 吹井 聖継(宮崎医科大学 医学部 第2外科), 中平 孝明(宮崎医科大学 医学部 第2外科), 中島 健(宮崎医科大学 医学部 第2外科), 榎本 雄介(宮崎医科大学 医学部 第2外科), 片上 秀喜(宮崎医科大学 医学部 第3内科), 浅田 祐士郎(宮崎医科大学 医学部 第2病理), 鬼塚 敏男(宮崎医科大学 医学部 第2外科) |
抄録 | 【緒言】家族性大腸ポリポーシス(FAP)は大腸や胃、十二指腸に多発性ポリープをきたす遺伝性疾患である。また消化管外病変としては骨病変、軟部組織腫瘍などは知られているが上皮小体病変との合併はまれである。今回は上皮小体腺腫を合併した家族性大腸ポリポーシスの1例を経験したので報告する。【症例】23歳、男性。下血を主訴に当科紹介入院となった。精査にて家族性大腸ポリポーシス(母、兄、姉もFAPを指摘されていた)の診断が得られ手術予定となった。また術前血液検査で血中Ca 13.5meq/lと異常高値を示していた。手術は大腸全摘術、回腸(J-pouch)・肛門管吻合術を施行された。術後経過は良好であったが、血中Caの異常高値は継続しており、術後2日目に両上肢の脱力としびれを自覚した。頚部エコーにて右頚部に腫瘤を認め、intact-PTH 180と高値を示していたため右上皮小体腫瘍、原発性上皮小体機能亢進症の診断にて右上皮小体腫瘍摘出術を施行した。術後、血中Caはすみやかに正常化し、上肢の症状も改善していった。大腸には約750個のポリープを確認し、病理組織診にて直腸ポリープの腺癌化を認め、1群リンパ節に転移を認めた。また上皮小体腫瘍は腺腫の診断が得られた。【結語】上皮小体腺腫を合併した家族性大腸ポリポーシスを経験したので若干の文献的考察を加えて報告する。 |
索引用語 | 家族性大腸ポリポーシス, 上皮小体腺腫 |