セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 106:輸入ダイエット食品による肝障害の一例 |
演者 | 工藤 洋子(熊本大学 第三内科) |
共同演者 | 葦原 浩(熊本大学 第三内科), 片瀬 香子(熊本大学 第三内科), 永濱 裕康(熊本大学 第三内科), 田中 基彦(熊本大学 第三内科), 藤山 重俊(熊本大学 第三内科) |
抄録 | 【症例】35歳,女性.【主訴】黄疸,掻痒感【生活歴】輸血歴:なし,飲酒歴:ビール2000ml/day 15年間,【既往歴】特記事項なし【現病歴】生来健康.平成13年6月初旬よりダイエット食品「健美」を服用開始.7月6日頃より全身掻痒感および皮疹が出現(この時より服用中止).7月8日,尿濃染を自覚.定期検診の上部消化管内視鏡検査目的で近医を7月11日に受診した際に肝機能異常を指摘され,同日入院となった.トランスアミナーゼ値は減少傾向となるも黄疸が増悪するため,7月31日当科外来紹介受診.8月6日,精査治療目的にて入院となる.【入院時検査成績】WBC 9800/μl (Eos. 1.0%),T-bil 7.4mg/dl,D-bil 5.6mg/dl, AST 34U/l, ALT 27U/l,LDH 131U/l,ALP 415U/l,LAP 123U/l,γ-GTP 21,IgM-HAAb(-),HBsAg(-),IgM-HBcAb(-),HCV-Ab(-),【入院後経過】安静臥床のみにて経過観察していたところ全身掻痒感も消失,黄疸も改善傾向となり27日目に退院となった.肝障害の原因については各種ウイルスマーカーが陰性で,自己免疫性肝炎や原発性胆汁性肝硬変も否定的であり,DLSTは陰性であったが臨床的および組織学的にダイエット食品「健美」による薬剤性肝障害と診断した.【まとめ】近年,ダイエット食品による肝機能障害が多数報告されている.本剤においても他の報告例と同様にN-ニトロソ-フェンフルラミンが検出された.しかしながら毒性および薬理活性に関しては,現在のところ不明である. |
索引用語 | ダイエット食品, 肝障害 |