セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 92:リザーバー留置後に内胸動脈から栄養される肝細胞癌を認め、TAEにて治療し得た一例 |
演者 | 都田 憲司(社会保険久留米第一病院 胃腸科) |
共同演者 | 山崎 三樹(社会保険久留米第一病院 胃腸科), 高根 順子(社会保険久留米第一病院 胃腸科), 島内 義弘(社会保険久留米第一病院 胃腸科), 松隈 則人(社会保険久留米第一病院 胃腸科), 永松 洋明(久留米大学 第二内科), 板野 哲(久留米大学 第二内科), 佐田 通夫(久留米大学 第二内科) |
抄録 | 【症例】58歳の男性。1997年7月より肝細胞癌(以下HCC)に対し経皮的エタノール注入療法(以下PEIT)開始し、以後も数回PEITを繰り返していた。1999年11月肝両葉に多発するHCCを認め、左上腕よりリザーバーを留置し動注化学療法(以下HAIC)を開始した。以後はHAIC・ PEIT・ラジオ波焼灼術を行い経過観察中であった。2002年5月腹部US上HCCの多発再発を認め、HAICの再開が必要と考えられたが、リザーバーからの造影CTおよびDSAでは明らかな腫瘍濃染像を認めず、CT上はS3・S4・S8にHCCの再発を認めたため、横隔動脈もしくは内胸動脈が栄養血管と予想し、肝動脈塞栓術(以下TAE)を行うこととした。5月30日血管造影にて右下横隔動脈より単発の腫瘍濃染像を認めTAE施行。解熱後6月19日再度血管造影を行い、右内胸動脈より多発の腫瘍濃染像を認めTAE施行した。TAE後腫瘍マーカーの低下を認めた。腹部US上、残存するHCCに対しPEIT施行し退院とした。【まとめ】今回血管造影にて右内胸動脈から栄養されるHCCを認め、これにTAEを行うことが可能であった。肝外から栄養されるHCCに対しては、積極的に栄養血管の検索を行い、TAEを行うことが有効であると考えられた。 |
索引用語 | 肝細胞癌, 内胸動脈 |