セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 253:脾原発髄外造血性腫瘍の一例 |
演者 | 久保 宣博(大分県厚生連鶴見病院) |
共同演者 | 佐藤 哲郎(大分県厚生連鶴見病院), 首藤 真理子(大分県厚生連鶴見病院), 松永 巌(大分県厚生連鶴見病院), 宮脇 美千代(大分県厚生連鶴見病院), 明石 雄一(大分県厚生連鶴見病院) |
抄録 | 髄外造血性腫瘍(Sclerosing Extra Medullary Hematopoietic Tumor)は、慢性骨髄増殖性疾患に合併する稀な腫瘍である。今回われわれは、脾臓に発生した一例を経験した。症例は68歳男性で、上腹部痛を主訴として近医を受診し、腹部CT上、脾腫瘍を指摘された。精査加療目的にて、当院を紹介され受診した。CT、MRI、血管造影にて、脾臓に約8cm大の比較的表面平滑な血管に富む腫瘍を認めた。脾原発の血管性腫瘍と診断し、手術を行った。全身麻酔下に、左肋骨弓下切開にて開腹し、腫瘍を含めた脾摘出術を行った。術後、慢性骨髄増殖性疾患に伴う多血症をきたし、肺梗塞を合併したが、その後は良好に経過し退院となった。切除標本の割面では、腫瘍は正常な脾臓組織に連続し、暗赤色調で充実性であった。病理組織学的には髄外造血性腫瘍(Sclerosing Extra Medullary Hematopoietic Tumor)と診断された。現在、術後7ヶ月経過し再発はみられず、当院血液内科外来にて経過観察中である。本疾患は稀ではあるが、非上皮性腫瘍の鑑別疾患となり得る。 |
索引用語 | 脾腫瘍, 髄外造血 |