セッション情報 一般演題

タイトル 264:

陥凹型早期大腸癌(IIc)の一症例

演者 下田 良(祐愛会織田病院)
共同演者 西山 雅則(祐愛会織田病院), 乗田 浩明(祐愛会織田病院), 伊山 明宏(祐愛会織田病院)
抄録 今回我々は、陥凹型早期大腸癌(IIc)の一症例を経験したので報告する。症例は85歳女性。上腹部痛および便潜血陽性の精査加療目的にて入院。入院後、大腸内視鏡検査において横行結腸のやや肝弯曲部よりに径10mm程の発赤調陥凹性病変を認め、同部位からの内視鏡下生検にてGroupV(高分化腺癌)の診断に至った。また、腹部造影CT撮影では明らかな腹腔内リンパ節の腫脹及び他臓器転移等認められず、大腸内視鏡検査・注腸造影検査において一部sm浸潤も疑われたため、腹腔鏡補助下横行結腸部分切除術施行。切除標本の病理組織診断では、Well differentiated adenocarcinoma,sm,ly(0),v(0)の診断であった。陥凹型早期大腸癌(IIc)は比較的稀とされており、隆起型癌や腺腫と比較すると大腸内視鏡検査においても見落としやすく、検査時にはわずかな発赤調変化及び微細顆粒状変化に十分留意して観察することが重要と考えられる。
索引用語 早期大腸癌, 陥凹型癌