セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 35:胃上皮性腫瘍の表面構造解析におけるクレシールバイオレット染色併用色素拡大内視鏡観察の有用性について |
演者 | 大住元 秀明(国立長崎医療センター消化器内科) |
共同演者 | 宿輪 三郎(国立長崎医療センター消化器内科), 山口 直之(国立長崎医療センター消化器内科), 長岡 進矢(国立長崎医療センター消化器内科), 中尾 実紀子(国立長崎医療センター消化器内科), 田浦 直太(国立長崎医療センター消化器内科), 大黒 学(国立長崎医療センター消化器内科), 石橋 大海(国立長崎医療センター消化器内科), 向原 茂明(国立長崎医療センター消化器内科), 福田 英一郎(長崎大学医学部原研病理), 小田 英俊(健保諫早総合病院), 嶋田 定嘉(健保諫早総合病院), 村田 育夫(長崎大学大学院薬学治療学), 河野 茂(長崎大学医学部第2内科) |
抄録 | 【緒言】クレシールバイオレット併用色素拡大内視鏡観察(CVME)により大腸上皮性腫瘍の表面解析は進み、その診断技術は著しく進歩したが、胃上皮性腫瘍の表面解析は未だ確立するに至っていない。今回我々は、胃上皮性腫瘍の表面解析におけるCVMEの有用性について検討したので報告する。【対象, 方法】対象は、2001年1月より2002年9月までに当院でCVMEを施行された胃上皮性腫瘍29例(胃癌24例、胃腺腫5例)、MALTリンパ腫1例。【検討項目】1.クレシールバイオレットの染色性. 2.表面構造の解析【成績】1.染色性:染色性は正常部分(周辺非腫瘍ピット)に比べ、腺腫、癌の順で低下し、腫瘍範囲の同定に有効であった。コントラスト法で腫瘍の局在範囲が同定し難い例においても明瞭に同定が可能であった。2.表面構造の解析:腺腫では、ピットは比較的均一に保持されているが、周辺非腫瘍ピットに比べ、ピットの小型、大型化、密度の違いなどの変化を認めた。さらに胃癌では、ピットの大小不同や無構造化などの所見を認めた。【考察、結論】CVMEは、胃上皮性腫瘍の表面構造の解析やコントラスト法で同定が困難な腫瘍範囲の同定に有効で、今後、腺腫と癌の鑑別やEMRの水平断端改善といった診断技術の向上に有用であることが示唆された。 |
索引用語 | クレシールバイオレット, 胃上皮性腫瘍 |