セッション情報 パネルディスカッション7(消化器内視鏡学会・消化器病学会・消化器外科学会合同)

EUS-FNA関連の手技と工夫≪ビデオ≫

タイトル 内PD7-10:

米国における超音波内視鏡関連手技の経験

演者 橋本 裕輔(Interventional Endoscopy Service California Pacific Medical Center)
共同演者 B. Kenneth(Interventional Endoscopy Service California Pacific Medical Center), S. Janak(Interventional Endoscopy Service California Pacific Medical Center)
抄録 超音波内視鏡関連手技は消化管および消化管外臓器の診断および治療において重要な役割を担っている。当施設は年間2500件を超える超音波内視鏡検査および年間1000件程度の超音波内視鏡関連手技を施行している。 疾患や治療方法に応じた適切な穿刺ウインドーの描出、穿刺針の選択その他器具の選択などが重要である。進行性消化器癌 (特に膵癌)に対する 超音波内視鏡ガイド下穿刺(EUS-FNA)は常々アップステージングを念頭に観察を行い、応じて順に転移病変、リンパ節病変、プライマリー病変をEUS-FNAを行い、ステージングに寄与するよう診断する。 膵嚢胞性疾患に対して本邦に比べ米国では通常 EUS-FNAが行われており、それ故 新しい試みを含めて手技を提示したい 。ON SITE PATHOLOGISTが可能である ため、吸引シリンジを使用せず、病理医がその場で診断しやすい検体を提供する。病理医との論議は非常に有用であり、その場での判断が可能となる。 確定診断が可能になる場合、 EUS-ERCPを合わせて診療している我々にとっては手術不可能な膵癌と診断されると同時にERCPにて胆道ステント留置という流れも珍しくはない。穿刺する腫瘍や治療手技によって穿刺針の選択をかえており、22G針、19G針、ショットガンタイプおよび新しく欧米に導入されたコアバイオプシー針を使用している。胃粘膜下の腫瘍では通常の22G針、19G針よりもコアバイオプシー針が良い結果を得られる。超音波内視鏡ガイド下で行う治療で胆道ドレナージ、fiducial マーカー留置、腹腔神経節ブロック、胃静脈瘤コイル硬化術 などは通常穿刺する針は19Gもしくは22G針を使用している。膵仮性嚢胞ドレンージはアンカーバルーンがついた特殊な穿刺針デバイスを使用している。胆道ドレナージは 当施設では経胃的経肝胆道ドレナージを施行している。穿刺後のガイドワイヤーを選択し十二指腸へ先進した後にanterograde法もしくはrendevouz法をいずれかで胆道治療を行っている。 本邦と米国では違いはあると思われるが、米国での経験が本邦の今後の診療に役立てば幸いである。
索引用語 EUS-FNA, 米国