セッション情報 |
パネルディスカッション18(消化器病学会・消化器内視鏡学会・消化器外科学会合同)
新重症度基準からみた重症急性膵炎の診療
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タイトル |
消PD18-10:急性膵炎重症度判定基準の見直し(急性期一般病院の現状と代替えマーカーの検討)
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演者 |
山地 統(都立大塚病院・内科) |
共同演者 |
倉田 仁(都立大塚病院・内科), 檀 直彰(都立大塚病院・内科) |
抄録 |
(目的)当院は東京23区北西部を担う(豊島区人口24万人)、500床規模の2次救急病院であり、一般内科として当直を行っている。急性膵炎の重症度判定基準の改訂でその判定はより簡便となったが、この判定基準は消化器内科医以外にも頻用されており使用成績につき検討する。(方法)2005年1月より2010年8月までのERCP後膵炎を除く118症例にて新旧重症度判定基準を用いて重症度の判定を行った。また、2005年1月から2010年3月までのデータで各項目の欠損率を調査した。2010年4月以降はPaO2、BEに対してSpO2およびNa-Cl値を測定して、代替えマーカーとなりうるか検討した。(成績)旧基準で中等症と判定されたものの大部分(23例中19例)が、新基準では軽症と判定された。中等症と判定されたものが重症と判定される例は4例あったが、軽症が重症と判定されるものはなかった。また、新基準施行以後に、旧基準であれば重症もしくは中等症と判定されていた新基準での軽症例は、計10例あったが、軽症としての加療で治癒していた。当院での傾向としてPaO2、 BEは欠損率50%、Ca0.1%、FBS1.9%、PT12.5%、CT3.8%と血液ガス採取未施行が欠損の原因として多いと思われた。SpO2、Na-Cl値の導入により欠損はなくなり、重症度の変更も認めなかった。しかしBEについては0点、1点での判別が困難であった。(結論)新基準施行以後に、旧基準であれば重症もしくは中等症と判定されていた新基準での軽症例は、軽症としての加療で治癒しており、新基準は妥当であった。SpO2の導入は有用と思われたが依然として血液ガス採取の重要性が示唆された。 |
索引用語 |
急性膵炎, 重症度判定基準 |