セッション情報 ワークショップ4(消化器がん検診学会・消化器病学会・消化器内視鏡学会・肝臓学会・消化器外科学会合同)

腹部超音波検診の現状と展望

タイトル 検W4-2:

腹部超音波がん検診における発見癌の病期

演者 水間 美宏(神戸アドベンチスト病院・消化器内科DELIMITER京都府立医大大学院・地域保健医療疫学)
共同演者 福島 豊実(神戸アドベンチスト病院・消化器内科), 渡邊 能行(京都府立医大大学院・地域保健医療疫学)
抄録 【目的】日本消化器がん検診学会の腹部超音波がん検診基準(案)においても、検診の精度や有効性を評価することの重要性が述べられている。われわれはJDDW2010のパネルディスカッション「腹部超音波検診の精度管理のあり方」において、腹部超音波がん検診の精度とその問題点について発表した。今回の発表では、腹部超音波がん検診における発見がんの病期を明らかにすることを目的とした。【方法】発見がんの病期を示した文献を抽出するため、前回同様に、医学中央雑誌WEB版で、「超音波」、「がん」、「集団検診またはスクリーニング」を検索語とし、PubMedで、"ultrasound"、"cancer"、"screening"を検索語として検索した。また日本消化器がん検診学会(旧日本消化器集団検診学会)の機関誌についてはそのすべてを閲覧した。そして、腹部超音波スクリーニング検査によって発見された肝、胆、膵、腎、脾の悪性腫瘍について、その病期が記されている文献を選び出した。【成績】腹部超音波がん検診において、進行度の早い時期のがんが発見されていることが判った。【結論】進行度の早い時期のがんが発見されていても、腹部超音波がん検診の有効性を示すものではないが、今後、腹部超音波がん検診の有効性を証明するための間接的な証拠となることを期待したい。
索引用語 超音波, 検診