セッション情報 |
一般演題
|
タイトル |
25:十二指腸水平脚に発生したDieulafoy潰瘍の1例
|
演者 |
三橋 敏武(指扇病院外科) |
共同演者 |
岡野 隆(指扇病院外科), 本宮 洋(指扇病院内科), 鈴木 慶太(指扇病院内科), 橋本 大定(埼玉医科大学総合医療センター外科) |
抄録 |
症例は44歳の男性。2003年6月21日、倦怠感、動悸を主訴に当院を受診した。採血の結果、Hb5.6 g/dl と著明な貧血を認めた。病歴を聴取したところ、タール便があるので、上部消化管出血を考え緊急入院とした。入院当日、経鼻胃管を挿入したが排液は胃液のみで、肉眼的には血液は認めなかった。6月23日、上部消化管内視鏡検査を施行した。胃には出血はなかった。上十二指腸角に潰瘍を認めたが、出血はなかった。十二指腸下行脚まで観察したが、出血はなかったので、観察のみで検査を終了した。 6月26日の朝、血圧低下がみられたので採血をしたところ、Hbが3.6g/dlと貧血が進行していたため、潰瘍からの再出血を考え上部消化管内視鏡検査を施行した。胃には異常はなく、上十二指腸角の潰瘍も軽快しており、出血はなかった。内視鏡をさらに進めると、水平脚で血液が噴出しており、同部位でのDieulafoy潰瘍と診断した。ただちに止血用クリップをかけて止血した。以後、採血検査では貧血の進行は認めなかった。その後の低緊張性十二指腸造影では、止血クリップは十二指腸水平脚に認められた。腹部CT検査では、膵臓の腫瘍は認めなかった。十二指腸水平脚におけるDieulafoy潰瘍は稀なので、若干の文献的考察を含めて報告する。 |
索引用語 |
十二指腸潰瘍, Dieulafoy潰瘍 |