セッション情報 |
ワークショップ7(消化器がん検診学会・消化器病学会・消化器内視鏡学会合同)
胃がん検診の新たな展開-細径内視鏡・胃X線検査を中心に-
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タイトル |
内W7-10:経鼻内視鏡で生検不可能な噴門部病変に対してリユースタイプの十二指腸スコープ生検鉗子が有用である
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演者 |
赤井 祐一(日本大・消化器肝臓内科) |
共同演者 |
大谷 豪(日本大・消化器肝臓内科), 森山 光彦(日本大・消化器肝臓内科) |
抄録 |
【はじめに】リユースで使用中の十二指腸スコープ生検鉗子をもちいることで通常の経鼻内視鏡下生検鉗子では生検不可能な部位に対しての生検で湾曲角度の改善と更なる角度の創出、ならびに可動性V字カップ(スイングカップ)による接線病変の生検に際してのグリップ力の向上により高い生検成功率が得られたので報告する。【方法・結果】噴門部に生検が必要な病変がありオリンパス経鼻内視鏡XP260NSとディスポーザブル経鼻用生検鉗子FB-211Kを用いて生検が不可能であった症例を対象とした。そのさい上下左右アングルを反復して動かし十分な湾曲が得られるよう試みている。対象の症例に対しまず鉗子チャンネルからFB-211Kを抜きリユースしているオリンパス十二指腸スコープ生検鉗子FB-39Q-1を挿入し再度生検を試みた。これによる生検成功率は83%であった。【考察】今回用いたリユースの十二指腸スコープ生検鉗子は胆管膵管への挿入に際し鉗子台で挙上操作を繰り返されるため頻回の使用に伴い湾曲した形状に変化してゆく。その湾曲が経鼻内視鏡では生検不可能な部位への鉗子の到達を可能としている。また噴門部では病変に対し垂直に生検鉗子をのばすことが困難であるためカップに可動性のないディスポーザブル経鼻用生検鉗子FB-211Kでははじかれやすい。十二指腸スコープ生検鉗子FB-39Q-1はV字カップが可動性であるため組織のグリップ力が高くより確実な組織採取が可能となった。 現在、経鼻内視鏡にて噴門部病変の生検が不可能であった場合、経口内視鏡に替えて再挿入するか、もしくは経口内視鏡を所有していない施設では所有する二次医療機関への紹介が必要となってしまう。いずれにしても被検者にとっては苦痛や負担が生じてしまう。【まとめ】経鼻内視鏡で生検困難例では十二指腸スコープ生検鉗子FB-39Q-1の使用が有用と考えられた。 |
索引用語 |
経鼻内視鏡, 生検 |