| セッション情報 |
ワークショップ12(肝臓学会・消化器病学会・消化器外科学会合同)
肝癌局所制御の標準化
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| タイトル |
肝W12-1：CTHA後期相のコロナ濃染域からの局所再発症例の検討
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| 演者 |
広岡 昌史（愛媛大大学院・先端病態制御内科学） |
| 共同演者 |
日浅 陽一（愛媛大大学院・先端病態制御内科学）, 平岡 淳（愛媛県立中央病院・消化器病センター） |
| 抄録 |
肝細胞癌における局所療法において局所再発を防ぐために充分な治療域を確保することは重要である。治療前にどの程度の治療域を確保すべきか、そのコンセンサスはなく、腫瘍よりもひとまわり大きく全周性に治療域を確保したにもかかわらず局所再発する症例も少なからず経験する。近年肝切除摘出標本の検討でCTHAの後期相において描出された腫瘍からの流出血管より造影された腫瘍周辺の灌流域（コロナ濃染域）に微小転移が存在する報告がある。そこでRFA治療例におけるコロナ濃染域に注目した。【目的】肝細胞癌局所療法後の局所再発症例において、再発部位、特にコロナ濃染域との関係を明らかにすることを目的とした。【方法】対象は2002年1月より2010年6月においてRFAを施行した1054結節。この中で局所再発がみられた36結節において治療前腫瘍径3cm以内で単発、RFA後に撮影した造影CTのaxial像、coronal像、sagittal像全てにおいて焼灼域が残存リピオドールを充分含有していた24結節を解析した。コロナ濃染領域からの再発の有無、再発期間などを検討した。【成績】９結節（37.5%）がコロナ領域から再発していた。再発までの期間はコロナ領域から再発した症例は233.3±97.4日、コロナ領域以外からの結節は1022.0±144.8日でありコロナ領域からの再発例が有意に短かった(P＜0.0001)。上記1054結節における異所再発までの期間は1079±211.1日でコロナ領域からの再発までの期間とは有意差があったものの（P＜0.0001）、コロナ領域以外からの再発までの期間とは有意差がみられなかった（P=0.890）。【結論】コロナ領域からの局所再発例は短い期間で発生しており、主結節から流出血管による灌流域にできた肝内転移と考えられる。コロナ領域を充分含有できなかった焼灼は将来的に局所再発の可能性がある。それ以外の結節は主結節の近くに偶然出来た異所再発と考えられた。 |
| 索引用語 |
肝細胞癌, 局所療法 |
