セッション情報 |
ワークショップ12(肝臓学会・消化器病学会・消化器外科学会合同)
肝癌局所制御の標準化
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タイトル |
肝W12-3:MRIによるRFAのablative marginの評価
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演者 |
徳永 志保(鳥取大・機能病態内科) |
共同演者 |
孝田 雅彦(鳥取大・機能病態内科), 村脇 義和(鳥取大・機能病態内科) |
抄録 |
目的】肝細胞癌(HCC)に対するRFAでは、10~20%に局所再発を認め、これを減らすために十分なablative margin(AM)を確保することが重要である。AM評価にはdynamic CTが用いられてきたが、同一画像上にAMとHCCを描出できず、RFA後の炎症性充血とHCCの残存との区別が困難であった。我々はMRIを用いたAM描出能について検討してきたが、今回、非造影法及びRFA前にEOBを投与するEOB法について両者の使い分けを含め検討した。【方法】対象は2009年6月から2010年12月に当科で前に3DT1強調MRIを撮影後、RFAを施行したHCC 68結節(非造影法25結節、EOB法43結節)である。RFA後 7時間以内に同条件のMRIでAM評価を行い、1ヶ月後のdynamic CTと比較した。評価はAM(+):AMが全周性にある、AM zero:AMが一部欠損する、AM(-):HCCが焼灼部より突出する、とした。【成績】非造影法25結節のうちAM評価可能は16結節(64%)だったが、前T1でHCCが描出できた17結節では14結節(82%)が評価可能で、前T1でHCC描出不能8結節では2結節(25%)のみ評価できた。EOB法43結節のうち評価可能は34結節(79%)で、前T1でHCC描出可能26結節中24結節(92%)が評価可能だった。前T1でHCC描出不能17結節中10結節(59%)が評価可能で、前EOB肝細胞相で低信号であった14結節では10結節(71%)で評価可能であった。評価可能例でのCT評価との一致率は非造影法で81%、EOB法で58%であった。【結語】非造影法、EOB法はともにRFAのAM評価に有用であり、前T1で描出可能HCCは非造影法を用い、描出不能HCCはEOB法を用いることでより確実にAM評価が可能となる。 |
索引用語 |
ラジオ波, 効果判定 |