セッション情報 |
ワークショップ18(消化器病学会・肝臓学会・消化器外科学会・消化吸収学会合同)
消化器疾患におけるprobioticsと機能性食品の有用性
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タイトル |
消W18-2:重症急性膵炎におけるprobioticsの有用性
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演者 |
北村 勝哉(昭和大・消化器内科) |
共同演者 |
吉田 仁(昭和大・消化器内科), 井廻 道夫(昭和大・消化器内科) |
抄録 |
【目的】重症急性膵炎(SAP)におけるprobioticsの有用性を検討する.【方法】2002年11月~2010年12月まで当施設で診療したSAP 156例中,経管栄養を施行した70例を対象とした.SAPの診断後,probioticsとして1日 3~6 gの酪酸菌製剤ミヤBM®(ミヤリンサン製薬株式会社)を退院日まで投与した46例(投与群)と非投与24例(非投与群)のSAP合併症,予後について検討した.中央値(最小~最大値)表記.【成績】SAP 70例の年齢51(15~83)歳,男性56例,女性14例.成因は,アルコール性32例,胆石性12例,特発性15例,その他9例.厚労省予後因子は,4(0~8)点,CT Grade1:2:3は,1:53:16.Probiotics投与時期は,1(1~9)病日,投与期間は,23(10~97)日.投与群と非投与群の年齢,性別,成因,予後因子,CT Grade,特殊治療(動注療法,CHDF)施行率,経管栄養施行期間に有意差を認めなかった.投与群の晩期臓器障害合併率は,非投与群と比較して低い傾向を示し(11.6% vs. 33.3%,p=0.067),晩期感染症合併率は,投与群で有意に低率であった(9.3% vs. 37.5%,p=0.013).各群における膵感染性合併率,手術率,致命率に有意差を認めなかったが,経口摂取開始時期(11病日 vs. 19病日),抗菌薬投与期間(12日 vs. 21日)および入院期間(24日 vs. 35日)は,非投与群と比較して投与群で有意に短縮した(各々p<0.001).【結論】SAPにおけるprobiotics投与は,抗菌薬の長期投与と感染性合併症を抑制し,入院期間の短縮に寄与する可能性が示唆された. |
索引用語 |
重症急性膵炎, Probiotics |