セッション情報 ワークショップ19(消化器内視鏡学会・消化器病学会・消化器外科学会合同)

大腸内視鏡挿入法の基本と工夫

タイトル 内W19-1:

大腸内視鏡挿入法の基本

演者 浦上 尚之(浦上内科外科医院DELIMITER宮崎大・消化器血液学DELIMITER癌研有明病院・内視鏡診療部)
共同演者 三池 忠(宮崎大・消化器血液学), 山本 章二朗(宮崎大・消化器血液学)
抄録 演者は,大学病院や癌研有明病院にて,3年目の内視鏡初心者からある程度内視鏡症例数を経験した者に対して,大腸内視鏡挿入を教育してきた.研修医が挿入困難になる場合は,癒着例などの挿入困難例を除くと,S状結腸でループ解除ができない場合やpushしても手前がたわむ場合,横行結腸でガンマループを形成しスコープが足りなくなる場合などを多く経験された.これらの経験を生かし,聴衆が日ごろ悩んでいることや疑問に思っていること等に的確なアドバイスを行い,問題解決の糸口にしていただきたい.挿入法の基本は,送気を少なく,ヒダをかき分けるよう,プッシュをなるべく避けてシャフトの回旋とループ解除を利用し,挿入することである.しかし,コロンモデルのトレーニングパターン3以上のように,αループやNループを形成する症例が多く存在し,どうしてもプッシュを行ない,自然にループ形成し,それを解除することになる.挿入困難例の克服にためには,腹腔内のループ形成したスコープの状態を,シャフトを通して右手で感じ,的確に解除することが最も重要である.また,トレーニングパターン3は,αループを練習するためのパターンであるが,αループを形成する前にright turn shorteningで下行結腸に挿入できるパターンであり,2つの挿入パターンが練習できるトレーニングパターンである.会場にて,コロンモデルを用いてトレーニングパターン3の挿入パターンを解説する.
索引用語 大腸内視鏡, 挿入法