セッション情報 |
ワークショップ21(消化器内視鏡学会・消化器病学会合同)
胃・十二指腸におけるIEEの有用性と限界≪ビデオ≫
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タイトル |
内W21-3:NBI併用拡大内視鏡観察による胃小陥凹癌に対する簡素化した診断基準:多施設ランダム化比較試験
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演者 |
山田 真也(石川県立中央病院・消化器内科DELIMITERNBI gastric study group) |
共同演者 |
江副 康正(京都大・集学的がん診断学DELIMITERNBI gastric study group) |
抄録 |
【目的】前回、胃小陥凹病変へのNBI併用拡大観察(M-NBI)の有用性を報告した。今回その副次解析としてM-NBIと白色光非拡大観察(C-WLI)による内視鏡所見評価項目による診断能を検討する。【方法】対象は胃腫瘍性病変に対する精査目的の患者(既往を含む)1353名。新たに発見された10mm以下の陥凹性病変353病変を標的病変とした。内視鏡所見評価項目は、M-NBIでは陥凹部と周囲粘膜の明瞭な境界:DL、陥凹内の不整微小血管像:IMVP、C-WLIでは不規則な境界:IM、棘状の陥凹面:SDAの各々2項目とした。M-NBI及びC-WLIにおいて、それら2項目ともに認める病変を「がん」、その他を「非がん」と内視鏡診断した。【結果】353病変は、M-NBI群177病変とC-WLI群176病変に無作為に割り付けられ、M-NBI群では「がん」20病変、「非がん」157病変、C-WLI群では「がん」20病変、「非がん」156病変と病理学的に診断された。各内視鏡評価項目の感度、特異度、正診率はそれぞれ、DL:85.0%、52.9%、56.9%、IMVP:60.0%、92.4%、88.7%、IM:75.0%、43.6%、47.2%、SDA:40.0%、64.1%、61.4%であった。2項目を組み合わせた内視鏡診断能の感度、特異度、正診率はM-NBI:60.0%、94.3%、90.4%。C-WLI:40.0%、67.9%、64.8%であった。【結語】M-NBI でのDL+IMVPによる簡略化した診断基準は胃小陥凹癌において有用である。【参加施設】大阪成人病センター、石川県立中央病院、国立がん研究センター中央・東病院、京都大学、福岡大学筑紫病院、岡山大学、国立国際医療センター、北野病院 |
索引用語 |
胃小陥凹癌, NBI併用拡大観察 |