セッション情報 ワークショップ21(消化器内視鏡学会・消化器病学会合同)

胃・十二指腸におけるIEEの有用性と限界≪ビデオ≫

タイトル 消W21-8追3:

早期胃癌に対する酢酸加インジゴカルミン混合液(AIM)を用いたIEEの有用性と限界

演者 河原 祥朗(岡山大病院・光学医療診療部)
共同演者 岡田 裕之(岡山大病院・光学医療診療部), 山本 和秀(岡山大大学院・消化器・肝臓内科学)
抄録 以前より我々は酢酸加インジゴカルミン(以下AIM)を用いたIEEを早期胃癌の範囲診断に応用し、その有用性を報告してきた。AIM法は現在普及が著しい光デジタル法、デジタル法などの新しいIEEと異なり従来ながらの色素法を改良したものである。色素散布が必要という手間がかかる反面、従来のインジゴカルミン法よりも診断能が優れ、拡大なしで随伴IIb病変などの診断に有用である。(症例と方法)早期胃癌489症例508病変に対してAIMを使用しその有用性と限界を検討した。ESD術前に病変部を白色光(WL)、インジゴカルミン法(IC)、AIM法で観察記録し、独立した熟練した内視鏡医2人が病変範囲を決定。ESD後病理マッピングと比較検討し正診率を計算した。(Dig Endosco 21,14-9;2009 参照) (結果)、正診率はWL, IC, and AIMそれぞれ 52.0%(n=264), 78.1%(n=397) and 91.9%(n=467)でありAIMで有意に良好であった。AIM法で誤診となった症例は未分化型が多く、この方法の限界と思われた。(結語)AIMを用いたIEEは散布の手間がかかる反面、どのような内視鏡システムでも使用可能であり従来のインジゴカルミンのみでは正確に診断できなかった胃炎型病変などの診断にも有用である。今回動画を用いてその有用性と手技のコツなどを供覧する。
索引用語 IEE, 胃癌