セッション情報 シンポジウム1

タイトル 92:

EUS-FNAが術前診断に有効であった巨大胃GISTの一例

演者 松村 佳代子(神戸市立中央市民病院)
共同演者 織野 彬雄(神戸市立中央市民病院), 滝本 行延(神戸市立中央市民病院), 岡部 純弘(神戸市立中央市民病院), 河南 智晴(神戸市立中央市民病院), 岡田 明彦(神戸市立中央市民病院), 木本 直哉(神戸市立中央市民病院), 上嶋 一臣(神戸市立中央市民病院), 山本 修司(神戸市立中央市民病院), 和田 将弥(神戸市立中央市民病院), 白倉 永理(神戸市立中央市民病院), 高井 淳(神戸市立中央市民病院), 青木 信裕(神戸市立中央市民病院), 塩見 真理子(神戸市立中央市民病院)
抄録 EUS-FNAが術前診断に有効であった巨大胃GISTの一例【目的】粘膜下腫瘍は巨大化するほど原発部位のわかりにくい腫瘍である。今回術前に種々に画像診断を行い、EUS-FNAが最終診断に有効であった巨大胃GISTの一例を経験したので報告する。【方法】症例は74歳女性。2~3ヵ月続く上腹部不快感を主訴の近医を受診し、上部消化管造影検査にて胃体上部に約5cmの粘膜下腫瘍が疑われ精査加療目的にて当院紹介された。【成績】腹部超音波検査, MRIにて腫瘍は胃体上部小弯に存在し径7cm大、内部には壊死を認めた。周囲の血流は豊富であったが、原発巣の確定診断にはいたらなかった。上部内視鏡検査にて胃体上部小弯に正常粘膜に覆われた粘膜隆起を認め、潰瘍形成やびらんは認めなかった。EUSでは腫瘍の大部分は胃の壁外性の病変であり、非常に狭い範囲で第4層に連続していた。組織診断を得るためEUS-FNAを施行したところ、c-kit陽性細胞、CD34陽性細胞が認められた。以上により、腫瘍は胃原発のGISTと診断された。胃局所切除術を施行し、径6cm大の腫瘍を摘出した。【結論】今回我々は胃粘膜腫瘍の診断において、EUS-FNAにより最終診断が得られた胃GISTを経験した。
索引用語 GIST, EUS-FNA