セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)食道・咽頭-良性疾患2 |
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タイトル | 消P-14:アカラシアに対する内視鏡的バルーン拡張術の有効率と,治療効果に影響を与える因子に関する検討 |
演者 | 筒井 英明(川崎医大・消化管内科) |
共同演者 | 眞部 紀明(川崎医大・検査診断学), 木村 佳起(川崎医大・消化管内科), 藤田 穣(川崎医大・消化管内科), 垂水 研一(川崎医大・消化管内科), 松本 啓志(川崎医大・消化管内科), 今村 祐志(川崎医大・検査診断学), 楠 裕明(川崎医大・総合臨床医学), 本多 啓介(川崎医大・総合臨床医学), 鎌田 智有(川崎医大・消化管内科), 塩谷 昭子(川崎医大・消化管内科), 松本 英男(川崎医大・消化器外科), 畠 二郎(川崎医大・検査診断学), 平井 敏弘(川崎医大・消化器外科), 春間 賢(川崎医大・消化管内科) |
抄録 | 【背景】アカラシアに対する内視鏡的バルーン拡張術 (pneumatic dilation:PD)の有効率は60~80%と報告されており,全例が治療経過を辿るとは限らない.またPD有効例の臨床的特徴像に関する報告は少なく,不明な点が多い.【目的】アカラシアに対するPDの有効率,および有効例の臨床的特徴像を明らかにする.【対象および方法】対象は,2007年9月から2010年12月に,当院でアカラシアと診断し,Ca拮抗薬の内服治療のみでは症状のコントロールが不良であったため,PDを施行した19例(男性4例, 平均年齢51.3±18.9才).方法は,臨床症状,食道X線造影検査, 上部消化管内視鏡検査および内圧検査結果により総合的に診断した.PDは,size 3.0cmを使用し,12psiの圧をかけ1分間を維持した後,1分間休憩し,スコープの通過の抵抗により1~3回施行した.検討に際して,有効例は嚥下困難などの症状の再発を認めず,かつ食道X線造影検査にてバリウムの停滞が見られない症例とし,無効例は症状の再発あるいは,バリウムの停滞が見られた症例と定義した.【結果】平均観察期間2.1±1.3ヶ月におけるPDの有効率は,63.2% (12/19)であった.また有効例の臨床的特徴像として,病悩期間が短い事,下部食道における波高が高い事,治療前のLES静止圧が高い事,拡張後のLES弛緩率が大きい事が挙げられた.更にhigh resolution manometry (HRM)を用いたアカラシアのシカゴ分類に従い全症例を再分類すると,TypeI(12例),TypeII( 7例)に分類でき,TypeIIはTypeIと比較し,PDの施行回数が少なく,有効例が多い傾向にあった.【結語】アカラシアの臨床像および内圧所見によりPDの治療効果予測が可能であった.また,HRMによるシカゴ分類はPDの予後判定予測になり得ると思われた. |
索引用語 | 食道アカラシア, 内視鏡的バルーン拡張術 |