セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

食道・咽頭-悪性疾患3

タイトル 消P-33:

食道癌I期からIII期における手術例及び非手術治療例治療成績の比較

演者 細田 健司(山梨県立中央病院・消化器内科)
共同演者 小嶋 裕一郎(山梨県立中央病院・消化器内科), 川上 智(山梨県立中央病院・消化器内科), 久野 徹(山梨県立中央病院・消化器内科), 深澤 佳満(山梨県立中央病院・消化器内科), 岩本 史光(山梨県立中央病院・消化器内科), 廣瀬 純穂(山梨県立中央病院・消化器内科), 津久井 雄也(山梨県立中央病院・消化器内科), 吉田 貴史(山梨県立中央病院・消化器内科), 鈴木 洋司(山梨県立中央病院・消化器内科), 星野 裕治(山梨県立中央病院・消化器内科), 細田 和彦(山梨県立中央病院・消化器内科), 廣瀬 雄一(山梨県立中央病院・消化器内科), 望月 仁(山梨県立中央病院・消化器内科), 須貝 英光(山梨県立中央病院・外科), 羽田 真朗(山梨県立中央病院・外科), 萬利乃 寛(山梨県立中央病院・放射線部), 小俣 政男(山梨県立中央病院・消化器内科)
抄録 〔目的〕食道癌に対する治療は0期については内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)が主に行われており、また、IV期については化学放射線療法(CRT)、緩和治療などが中心に行われている。一方で、I期からIII期については手術、非手術治療のどちらを行うかは症例毎に各主治医の裁量に任されているのが実情と思われる。今回我々は適切な治療法の参考になるべく当院における手術例、非手術例の治療成績に関し比較検討を行った。〔方法〕2006年10月から2010年8月までの間に当院で癌登録された検討可能な112例のうちI期からIII期まで病期別にそれぞれ手術例(手術前または後にCRT、CTなどを行った症例を含む)、非手術治療例の治療成績の比較検討を行った。〔成績〕112例の平均年齢は70.6±9.7歳、男性101例、女性11例、病期別では0期15例、I期16例、II期16例、III期26例、IVa期19例、IVb期20例であった。I期では手術例9例、非手術治療例7例であったが観察期間中どちらの群にも死亡例はなく予後は良好であった。II期では手術例12例、非手術治療例3例であった。観察期間中、手術例中のみで3例の死亡例を認めるも生存率に有意差は認めなかった。III期では手術例11例、非手術治療例13例であった。手術例11例中3例の死亡例を認めるもKaplan-Meier法ではMST解析不可能であった。非手術治療例13例中9例の死亡例を認めMSTは11.2ヶ月であり手術例と比較し生存率は有意に低かった(p<0.05)。〔結論〕I期、II期は手術例、非手術治療例とも予後良好であり有意な差を認めなかったが、III期では手術例の方が有意に治療成績良好であった。今回の解析の結果では、年齢や合併症の有無などの制約はあるものの可能な症例は手術が推奨されると考えられた。
索引用語 食道癌, 治療