セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)食道・咽頭-悪性疾患3 |
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タイトル | 消P-37:当院における食道癌放射線化学療法の治療成績 |
演者 | 河野 吉泰(津山中央病院・消化器科・内視鏡センター) |
共同演者 | 平良 明彦(津山中央病院・消化器科・内視鏡センター), 岡崎 倫子(津山中央病院・消化器科・内視鏡センター), 馬場 雄己(津山中央病院・消化器科・内視鏡センター), 濱田 健太(津山中央病院・消化器科・内視鏡センター), 布上 朋和(津山中央病院・消化器科・内視鏡センター), 山崎 泰史(津山中央病院・消化器科・内視鏡センター), 竹本 浩二(津山中央病院・消化器科・内視鏡センター), 竹中 龍太(津山中央病院・消化器科・内視鏡センター), 柘野 浩史(津山中央病院・消化器科・内視鏡センター), 藤木 茂篤(津山中央病院・消化器科・内視鏡センター), 原田 聡介(津山中央病院・放射線科), 黒川 浩典(津山中央病院・放射線科), 河原 道子(津山中央病院・放射線科), 藤島 護(津山中央病院・放射線科) |
抄録 | 【目的】今日、内視鏡治療が困難な食道癌症例に対する標準的治療として外科治療が一般的に行われているが、最近では放射線化学療法(以下CRT)の成績向上も報告されている。当院では2002年4月より放射線治療が認可となりCRTを導入している。今回我々は当院における食道癌CRTの症例について検討し、その治療成績と安全性について明らかにすることを目的とした。【方法】2002年4月から2010年12月にかけて、当院にてCRTを施行した食道癌51例(男性50例、女性1例)を対象とし、年齢、組織型、観察期間、病変部位、進行度(Stage)、生存期間(Kaplan-Meier法で分析)、一次効果、再発率、CRT完遂率、有害事象について検討した。【成績】年齢中央値は70歳(51~84歳)で全例が扁平上皮癌であった。観察中央期間は464日(29~2886日)、病変部位(重複あり)は頸部食道が6例、胸部食道が51例、腹部食道が3例であった。進行度(Stage)は0期が2例、I期が6例、II期が14例、III期が17例、IVa期が12例であった。全症例の生存期間中央値(MST)は634日、1年生存率が66.8%、3年生存率が38.1%と他施設と遜色ない結果であった。一次効果は全症例のCR率が66.7%、奏効率が90.2%と良好であった。CR後の再発を15例(44%)に認めた。CRT完遂例は46例(96.1%)で、24例には経皮内視鏡的胃瘻造設術(PEG)を施行し栄養管理に有用であった。有害事象として治療関連死を2例(全死亡数の6.3%)に認めた。【結論】当院でのCRT症例は良好な成績が得られた。一方でCR後再発例も多く見られ、重篤な有害事象を生じる場合もあり、晩期にわたって十分なフォローが必要である。食道癌に対するCRTは侵襲が少なく効果が得られ、特に高齢者の場合やQOLを考える際に魅力的な治療であるが、治療関連死や再発後の治療法など問題点もあり、さらなる症例数の検討が必要である。 |
索引用語 | 食道癌, 放射線化学療法 |